おじさん、切ないね | バリ島でオリジナルシルバーを作る、感じる。

バリ島でオリジナルシルバーを作る、感じる。

バリ島で暮らしています。
日々暮らして行く中、自然を見ていて感じるインスピレーションを
デザインし、オリジナルシルバーを制作しています。
そんな毎日に感じる事を綴ってゆきます。

バリ島は小さな島だから、
バリポストという新聞を読んでいると
「あっ、この人知ってる」みたいなニュースが
載っていたりする。

我が旦那の名前も一昨年のお手伝いさん泥棒事件の時に載った。
日本じゃ、有り得ない...とか思う。

外国人の犯罪は目立つから、ついつい読んでしまうんだけど
不法滞在とか言うのも載るんだけれど
悲しいのは、不法滞在した上、持ち金が無くなり
ビーチのおばちゃんとか、知り合いの人とかに
持っているものを売って捕まったという事件だった。
それ用のヴィザを持っていなければ、
ここで外国人がものを販売したら犯罪に成るんだ。


このニュースを読んだ後で、イミグレーションに用事が有り
行ったのだけれど、イミグレーションの建物と別瑓で
もう一つ建物が有るのだが、そこが不法滞在の人が入れられる
外国人専用の刑務所だと言うのはこの2.3年前に知ったんだ。

普通の扉に、鉄の扉が付いているのを
知った時に始めて意識した。
2階建ての建物の中が全部そう言った人専用らしく
2階や1階に自由に行き来は出来るんだけど
外には出れないという作りに成っている。


イミグレーションの用事を旦那がしているのが終わるのを
混んでいる所を避けるために、その建物のドアの側に立って
待っていたんだけれど、鉄格子のドアから中が見えるんだ。

ヨーロピアンのおじさんが大きな体を縮めてホウキで掃いていたんだ。

他にも色んな外国人がソファに座っていたりするのが見えるんだけど
そのおじさん以外は、皆、ぼうっとしたりしている。


おじさんは中側の方からずっとゴミを掃きながら
私が立っているドアの方にゴミを掃き出しに来たんだ。


私はその時、その鉄格子に何の違和感も無く
そこが刑務所だという事も知らずに、
何気なくそのおじさんを見ていたんだ。


なんだか寂しそうな目をしていて、
ゴミを掃き出した後、ホウキを鉄格子のすきまから外に出して
壁に立てかけたんだけど、その時に目が合ったんだ。


始めて「なんで外国人がイミグレーションの建物の中で
ゴミを掃いているんだろう?」と違和感が起きた。


帰り道旦那に聞いて、始めてそこが
そう言う人のための刑務所だと知った。

「ああそうか。だから鉄格子だったんだ」

鈍感だよな、私って。気がつかなかった。
あのおじさん、どうしてあそこに居るのだろう?
と、そう思った時に旦那が
「あのおじさん、ビーチでローカルの人に
持っている服とか売ってたらしくて捕まったんだって。
ヴィザも切れていたらしい。」とポツリと言った。


こう言う話しに私は弱い。
もの凄くイメージしちゃうんだ。このおじさんの自分での国の事。
持っている洋服まで売って、バリ島に残りたかった意味は何なのだろう?
そんな事を考えちゃうんだな。
帰りのチケットはオープンで持っていたらしいから
ただ自分の国に帰りたくなかったと言う事なのだろう。
持ち金が心細く成り、持っていた服を売って、食事をしたかったらしい。


外国人専用の刑務所の中で
背中を丸めて床を履くおじさんの姿がチラチラする。
もしかしたら、私の想像とは全然違うのかもしれないが
そんな事を考え始めると止まらない。
大きなお世話さぁ、俺はここに居たいからこうしただけさ

そう言うかもしれないけれど。




家族は?子供は?


色んな事を考えてしまう。


この後は強制送還?


あああ、何だか切ないね。
何はともあれ、今居る自分の位置が「幸せだ」と




世界中の人が思える時代が来て欲しいなぁ。




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