今日4月5日は、とても特別な日です。


わたしが

一般女性だけの
メイクの先生になろうと決意した。

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そんな思い出の日。


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こんにちは!
福井 美余です。


メイクと仕事を始めたころ


ヘアメイクさんが良いんじゃない?

ディオールとかシャネルとか
華やかな化粧品ブランドで
クリエイターとして働いたらいいんじゃない?



そっちの方が有名になれるよ。
そのほうがお金だって安定するよ。


もう散々言われてきたけれど。


自分は絶対に一般女性を綺麗にするんだ。


といって頑なに貫いてきました。


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4月5日は


わたしの育ての親の
おばあちゃんの命日です。


しとしと雨が降る朝


満開の桜の花びらと一緒に
お空に帰って行きました。


92歳でお化粧したのは人生で2回だけ。


1度目は結婚式の日の花嫁化粧。

2度目は92才の4月5日。
わたしがした死化粧です。



ずっと畑と田んぼで働いてました。
日焼けしてシワシワで真っ黒な肌。


小さい頃、おばあちゃんのシワを
引っ張って伸ばして


わぁー、めちゃ伸びるー!!


といって遊んでいました。


とても小柄で細くて背は135センチ。


孫のわたしは、スクスク育って
30センチ以上も高いんです。


わたしが保育園の時に
車の事故にあって
おばあちゃんには片足がありませんでした。


ひどい喘息持ちで
横になって寝ることができず


毎晩座布団にもたれかかって
半分座りながら寝てました。


女の子が6人、男の子が1人。


7人の子供がいましたが
一人息子だった叔父は
37才で事故で亡くなって。


そこから、おばあちゃんは笑顔も失いました。


だからわたしは


おばあちゃんの笑顔って
見たことがないんです。  


おばあちゃんは丑年生まれ
叔父も丑年生まれだったので


小さな牛の親子の置き物を
毎日撫でて大切にしていました。
 


自分は毎日同じものを着て、
ただただ子供のために働いて。



毎朝毎晩、仏壇に手を合わせて
神社にお参りしていました。


信心深くて、大人しくて
優しくて、いつも黙って我慢して。


自由とか自分らしくとか、輝く、
おしゃれ、かわいい、きれい、キラキラ。


今の女性雑誌で当たり前に
使われている言葉とは


全く無縁の92年です。


わたしがメイクの勉強をし始めたとき

「ばあちゃんが死んだら化粧してな」

とふと言われました。



その時は

縁起でもないこと言ってー

って話してましたけど。



実際に死化粧をしたとき
本当にキレイでした。


日焼けが嘘みたいに真っ白で、
とても穏やかな顔でした。


その顔を見たときに、
 

自分はおばあちゃんみたいに
普通のお母さんたち
普通の女の人たちのために
お化粧をして行こうと思いました。


今日


生きていた頃の姿を思い出しても
本当に美しいなって。


モデルさんや女優さんのような見た目なのか? 


と聞かれたら
全くそんなことはありません。


シミだらけでシワだらけでしたけど


稲穂をギュッと握る手や
キラキラした瞳には


神々しい美しさがありました。


わたしは職業柄


世間でいうところの
美人とたくさん出会ってきました。


中には美術品のように美しい人もいます。


でも


うちのおばあちゃんともう1度話せたら
あの皺くちゃの、小さな手を握って


「ばあちゃんが誰よりもキレイだよ。」


と言ってあげたいです。


美しさって、生き方そのもの。

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メイクやファッションといった
技術的なことやセンスは
そういう生き方を
お手伝いするものではあるけれど。


本当の美しさは


形として見える物ではなく
毎日どんな生き方をしているのか。


そんな目に見えないところに
あるんじゃないかな。


4月5日はおばあちゃんが
わたしの使命に気づかせてくれた日です。


わたしがメイクを通してキレイにするのは
ごく一般のお母さんやOLさんたち。


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メイクで出会うたくさんの女性たちに

「あなたは誰より美しい人なんだ」

って伝えて行くのが
自分の使命なんだと思っています。


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そして4月5日は、毎年


「自分の生き方や在り方が
おばあちゃんのように美しいか?」


自分に問いかける日です。


自分の生き方、在り方が美しいか? 


今日、振り返って見てくださいね。


私たちの生き方が
表情や言葉、姿勢など見た目にあらわれて
美しさは作られていきます。