昨年4月の「流民哀歌」に引き続き、今年は「キャラメル」を観劇しました。
劇団トルは、在日朝鮮人のキムキガンさんが一人芝居で、日韓の間の社会問題を題材にした活動をされています。
「流民哀歌」は4.3事件に関して、「キャラメル」は従軍慰安婦に関するテーマが題材です。
2018年、大阪今里に住む朝鮮学校に通う女子高生と、二人の在日一世のおばあちゃん、などすべての登場人物を、キムキガンさんがお一人で演じ分けられるのですが、それはそれは圧巻の演技力です。
この作品を通して、従軍慰安婦という社会問題について、思ったこととして、
やったやられたで表現するとして、「やられた側」からの視点でみるならば、想像できなかった被害者の主張が出てくることを知りました。
貧しくてお腹を空かせた15才の少女が従軍慰安婦として連行されたことで、国にも帰れず、家族にも会えず、大阪に一人でやってきて、結婚もできず、身元を隠し、10代から90代まで生き続けた女性が存在した事実を思うと、胸が痛かったです。
麻布から京王線と南武線を乗り継いで国立のホールまで出向いたのですが、観劇後の帰路では、人気グループのライブ帰りで混雑に遭遇したり、大江戸線に乗車するいまどきの若者の様子をみたり、昭和と令和のギャップが激しくて、なんとも言えない感情になりました。
先人の苦労や哀しみ、尽力のうえで、今があること、
精一杯生きて、次世代につなぐこと、
真っ当に生きること、
頭でわかっていることなんてちっぽけであること、
少し神的に生きること、
そんな感想と思いを持っている昨今です。