Roots of TWO-J #5 "路上がステージ"
1996年、97年辺りの話になる。
無事に?20歳をを超えた頃の俺は、
あの時のDJコンテストの惨敗など当然とうに吹き飛んでいた。
相変わらず、いや、前よりHIPHOPにのめり込みたい欲は増大してた。
好きな服なんかをやたら沢山買ったり、CDも買い漁って、とにかくカッコいいものに触れようとするマインドは、"若いが故の暴飲暴食" ってのがある様に、それにも似た大きな欲求だった。渋く言い過ぎたけど、まあ、単純に遊びに夢中だっただけなのだが。
その頃になると、"例の溜まり場"(#1)のメンバーのうち二人もローライダーを買って乗り回すようになっていた。それ以外にもローライダー乗りの同世代はちょこちょこ増えてて自然に良く遊ぶ仲間は増えていった。
週末になるとローライダーに乗って街へ繰り出した。
田舎といえども駅前はちょっとした繁華街で、その周辺ブロックを周回するように車を流すのがパターン。どこから沸いてくるのか知らないが、土曜の夜ともなると、そのブロックは若者で溢れてて、めちゃめちゃ賑わってた。路肩には両側びっしりと駐停車する車。いわゆるナンパ待ち的な女の子、好奇心で見物がてら来るの女の子たちも多くいた。それを引っ掛けに、女の子の数とは割りに合わないほどの男どもの群れが更にさらに上乗せされるわけだから、ある意味カオス的な要素が出てて、現代でいうマッチングアプリがもっとアナログなまま路上にあるようなものだ。100台近くの車がそのゾーンを徘徊してたと思う。
とにかくすごい雰囲気だった。
そこにローライダーで偉そうに登場する若造が俺たちなわけなのだが。目的は他の男どもとある意味同じだったかも。ww
けど、ただのナンパ目的ならいかにも"普通"だ。
どっちかと言うと溜まり場の仲間と俺は、音楽っていうスタンスから入り込んだだけに、
自分の車で鳴らす曲にもこだわりがあった。必ずその日の"登場曲"があるのだ。
そのブロックに入る直前でその"登場曲"を爆音で鳴らしながら登場する。
その日の気分で自分が一番カッコいいと思う曲を鳴らしながら、ハイドロ(※a)で車高を地面ギリギリまで落とした状態で"ドヤって"登場するのがお決まりで。
※a
ただでさえ馬鹿でかいサイズのアメ車がヘッドライト消してスモール灯だけで超スローに通り過ぎる、おまけに車内どころか路上にまではっきりと聞こえる音量の"登場曲”がシチュエーションとマッチして2倍も3倍もカッコ良くなる。それに反応しようものなら、通り過ぎざまにハイドロのスイッチを打って2度びっくりさせるのだ。
それを初めて見た人はみんな"あの時の俺" (#2)と同じ顔をするから面白い。
かっこつける事は俺たちの得意分野だった。
何にしろ、良い事や超面白い事やトラブルが山ほど起こったのもこの時代。
(かなり事細かなことまで書いた記事は別冊で書こうか考え中)
そしてこのまま数年が過ぎる。
だだ、この間に少々脱線してディープなところに堕ちてしまう期間が訪れることになる。
具体的に次のステップの音楽を始める前に、
大きな沼で少しの間溺れてしまったのだ。