『THANK YOU FOR EATING』
この言葉に涙が出そうになった。
「ありがとう」は食事を頂いているこっちのセリフだ。
どうしてこんな言葉が言えるんだろう。
WELCOME!
FOOD!
EAT!
これがイブラヒムの口癖。
顔を見た瞬間、「WELCOME!」。
「Here is your house」と。
そう、ここ「イブラヒムピースハウス」では世界中の人に、
泊まる場所と食事を提供してくれる。
宿泊費は決まっていない。
全てドネーション(寄付)でまかなわれている。
イスラエル二泊目の宿は「イブラヒムピースハウス」にお世話になった。

この宿は以前他の旅人さんがブログに書いていたのと、
長谷川夫妻におすすめされていたのでぜひ行ってみたいと思っていた。
行ってみてビックリ。
私たちが到着した時にはイブラヒムはいなかったんだけど、
他の宿泊者が色々案内してくれて、朝食まで勧めてくれた。
彼らはキッチンの掃除も自ら率先して行っていたし、いきなり温かい気持ちになった。
泊っている人までみんな温かく、親切なんだ。
こんな空気をつくりだしているのは、イブラヒムの人柄に他ならない。
エルサレムの観光を終えて、夕方宿へ戻ると、
今度はイブラヒムが出迎えてくれた。
そして、「何泊する?」とも「名前は?」とも何も聞かずに、
「WELCOME」
「Here is your house」
「FOOD」
「EAT」と。
塩辛いと噂だった料理だけど、この日は全然そんなことはなく、
とーーーっても美味しく頂いた。

そして、私たちが夫婦だと分かると、なんと個室を貸してくれた。
ありがたい。
イブラヒムはヨルダン国籍のパレスチナ人。
パスポートを持っていないにも関わらず、世界各国へ招待されて、スピーチを行っている。
どんなスピーチかって?
『LOVE and PEACE』
この御歳で世界中を飛び回っている。
パレスチナとイスラエルの平和的解決のために。
ピースハウスを入るとすぐに新聞掲載の切り抜きなどがいっぱいあり、
イブラヒムの活動の足跡を見ることができる。

イブラヒムはすごい人なのに、全くそんなことは感じさせない。
もちろん、使命感とか責任感を感じさせるオーラを持っているのだけど、
それ以上に、普通のおじいちゃんの愛情たっぷりのオーラを放っている。
それが人を安心させ、あったかい気持ちにさせているに違いない。
でもその日はなんだか疲れてるみたいにも見えた。
昨日出ていったアメリカ人女性が「さようなら」を言えなかったからって、
夜中の2時に電話してきたって。
色んな人がいる。でも全ての人を受け入れている。
このピースハウスの運営の苦労もちらりと話してくれた。
想像してみればすぐに分かる。
ドネーション制で決まった宿泊費を取ってないにも関わらず、
安心して眠れるベッドがあり、食事があり、シャワーだってあるのだ。
私たちが泊まった時で10人は宿泊客がいた。
水道代、光熱費、食糧費でもすごい額になると思う。
寄付をしない人がいたら、大変なことになると思う。
それでも宿泊費のことを一切口にせず、
いつでも、「お茶を飲むか?」「食べなさい」と、
気遣ってくれる。
なかなかできることではない。

こんなにも見返りを求めない愛を親以外に知っているだろうか。
イブラヒムにとって、どこの国出身か、何を信じているか、なんて関係なく、
地球上に住む人は家族であり、彼のキッズなんだ。
彼の家を解放しているのだって、多分、
寝るところに困るのならば、ここにあるから泊まればいい。
お腹が空いているなら、ここに食事があるから食べればいい。
ただ、それだけのように感じた。
「してあげている」なんて意識は完全になく、彼にとってはそれが当たり前のことのようだ。
まったく押しつけがないのだ。
そんな空気の中にいると、優しい人間でありたいと、
困っている人に手を差し伸べられる人間でありたいと、強く想った。
世界を変えるような大きなことではなく、今すぐにでもできること、
まずは身近な人への思いやりから。
仕事をしていた頃は「自分にしかできないこと」を見つけたくて必死になっていたけれど、
「自分にもできること」を確実に着実にしていきたいと思う今日この頃。

それにしても、イブラヒム。
3階までの階段を自分の足で登り降りし、
宿泊客の分の夕食も自ら作り、
パソコンに向かってはメールチェックを行う。
よく考えたら、それだけでもスーパーおじいちゃんだと思いませんか。
たった一泊だったけど、何にも変えがたい滞在となった。
イスラエルに来て良かった。
イブラヒムピースハウスで感じたことを忘れないように。
最後にもう一つ。
オリーブ山のてっぺんにあるピースハウスの屋上からみた景色。

とっても見晴らしが良いのだけど、ひとつだけ違和感のあるものが。
分かるだろうか。

「ウェストバンク」と呼ばれる、壁で囲まれた「パレスチナ自治区」が見えるのだ。
そう、イスラエルはエルサレムだけじゃない。
パレスチナ問題も現在進行形なのだ。
このお話は次の記事で。

実はこれ、10日も前のことでした。
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この言葉に涙が出そうになった。
「ありがとう」は食事を頂いているこっちのセリフだ。
どうしてこんな言葉が言えるんだろう。
WELCOME!
FOOD!
EAT!
これがイブラヒムの口癖。
顔を見た瞬間、「WELCOME!」。
「Here is your house」と。
そう、ここ「イブラヒムピースハウス」では世界中の人に、
泊まる場所と食事を提供してくれる。
宿泊費は決まっていない。
全てドネーション(寄付)でまかなわれている。
イスラエル二泊目の宿は「イブラヒムピースハウス」にお世話になった。

この宿は以前他の旅人さんがブログに書いていたのと、
長谷川夫妻におすすめされていたのでぜひ行ってみたいと思っていた。
行ってみてビックリ。
私たちが到着した時にはイブラヒムはいなかったんだけど、
他の宿泊者が色々案内してくれて、朝食まで勧めてくれた。
彼らはキッチンの掃除も自ら率先して行っていたし、いきなり温かい気持ちになった。
泊っている人までみんな温かく、親切なんだ。
こんな空気をつくりだしているのは、イブラヒムの人柄に他ならない。
エルサレムの観光を終えて、夕方宿へ戻ると、
今度はイブラヒムが出迎えてくれた。
そして、「何泊する?」とも「名前は?」とも何も聞かずに、
「WELCOME」
「Here is your house」
「FOOD」
「EAT」と。
塩辛いと噂だった料理だけど、この日は全然そんなことはなく、
とーーーっても美味しく頂いた。

そして、私たちが夫婦だと分かると、なんと個室を貸してくれた。
ありがたい。
イブラヒムはヨルダン国籍のパレスチナ人。
パスポートを持っていないにも関わらず、世界各国へ招待されて、スピーチを行っている。
どんなスピーチかって?
『LOVE and PEACE』
この御歳で世界中を飛び回っている。
パレスチナとイスラエルの平和的解決のために。
ピースハウスを入るとすぐに新聞掲載の切り抜きなどがいっぱいあり、
イブラヒムの活動の足跡を見ることができる。

イブラヒムはすごい人なのに、全くそんなことは感じさせない。
もちろん、使命感とか責任感を感じさせるオーラを持っているのだけど、
それ以上に、普通のおじいちゃんの愛情たっぷりのオーラを放っている。
それが人を安心させ、あったかい気持ちにさせているに違いない。
でもその日はなんだか疲れてるみたいにも見えた。
昨日出ていったアメリカ人女性が「さようなら」を言えなかったからって、
夜中の2時に電話してきたって。
色んな人がいる。でも全ての人を受け入れている。
このピースハウスの運営の苦労もちらりと話してくれた。
想像してみればすぐに分かる。
ドネーション制で決まった宿泊費を取ってないにも関わらず、
安心して眠れるベッドがあり、食事があり、シャワーだってあるのだ。
私たちが泊まった時で10人は宿泊客がいた。
水道代、光熱費、食糧費でもすごい額になると思う。
寄付をしない人がいたら、大変なことになると思う。
それでも宿泊費のことを一切口にせず、
いつでも、「お茶を飲むか?」「食べなさい」と、
気遣ってくれる。
なかなかできることではない。

こんなにも見返りを求めない愛を親以外に知っているだろうか。
イブラヒムにとって、どこの国出身か、何を信じているか、なんて関係なく、
地球上に住む人は家族であり、彼のキッズなんだ。
彼の家を解放しているのだって、多分、
寝るところに困るのならば、ここにあるから泊まればいい。
お腹が空いているなら、ここに食事があるから食べればいい。
ただ、それだけのように感じた。
「してあげている」なんて意識は完全になく、彼にとってはそれが当たり前のことのようだ。
まったく押しつけがないのだ。
そんな空気の中にいると、優しい人間でありたいと、
困っている人に手を差し伸べられる人間でありたいと、強く想った。
世界を変えるような大きなことではなく、今すぐにでもできること、
まずは身近な人への思いやりから。
仕事をしていた頃は「自分にしかできないこと」を見つけたくて必死になっていたけれど、
「自分にもできること」を確実に着実にしていきたいと思う今日この頃。

それにしても、イブラヒム。
3階までの階段を自分の足で登り降りし、
宿泊客の分の夕食も自ら作り、
パソコンに向かってはメールチェックを行う。
よく考えたら、それだけでもスーパーおじいちゃんだと思いませんか。
たった一泊だったけど、何にも変えがたい滞在となった。
イスラエルに来て良かった。
イブラヒムピースハウスで感じたことを忘れないように。
最後にもう一つ。
オリーブ山のてっぺんにあるピースハウスの屋上からみた景色。

とっても見晴らしが良いのだけど、ひとつだけ違和感のあるものが。
分かるだろうか。

「ウェストバンク」と呼ばれる、壁で囲まれた「パレスチナ自治区」が見えるのだ。
そう、イスラエルはエルサレムだけじゃない。
パレスチナ問題も現在進行形なのだ。
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