『 NO トダ。シュクラン。』
この言葉にハッとした。
ここはイスラエル。
イスラエルで使われているヘブライ語で「ありがとう」は「トダ」。
「ありがとう」位は現地の言葉で言うようにしているが、
エルサレムではお礼を言う時にも気をつけなければならなかった。
周知の通り、ここは3つの宗教と人種が存在しているのだから。
冒頭の言葉はイスラム地域で道を教えてもらったお礼に「トダ」と言った時に言われた言葉だ。
アラビア語の「ありがとう」は「シュクラン」。
彼はヘブライ語ではなく、アラビア語を話す人だったのだ。
つまり、ユダヤ教徒ではなく、イスラム教徒。
親切に道を教えてくれていた人が、一瞬真剣な怖い顔になった様な気がした。
エルサレムの現実を垣間見たような気がした。
この出来事が一番エルサレムの現実を感じたような気がした。
イスラエルは今回の旅では元々ルートに入っていなかった。
中途半端な気持ちで行ってはいけないような気がして、今回はパスって思っていたんだけど、
旅をしていく中で、他の旅人さんの影響もあって、もう少し気楽な気持ちで行ってみよう、
そんな気持ちになった。
そうそう、旅をしているとイスラエル人に会う機会が多い。
イスラエルには徴兵期間があって(男女共にね)、
その期間が終わると6カ月くらいの長い休みがあるらしく、それでみんな旅に出ているらしい。
旅先で会うイスラエル人はみんな陽気で、複雑なお国柄なんて思い起こさせない。
浜崎あゆみが大好きっていうイスラエリーもいたっけ。
イスラエル人も節約志向だから、キッチンを使うのは日本人かイスラエル人かっていう話も聞いたことあったなぁ。
で、エルサレム。
旧市街は歩いて回れる広さ。
店もたくさんあって、結構活気があふれている。
かと思えば、少し小道に入ると人が少なく静かな通りがあったり。
一見何の変哲もない街にも見えるのだけど…
旧市街の中は「ムスリム地区」「ユダヤ人地区」「キリスト教徒地区」「アルメニア人地区」と4つの地区に分かれている。
3つの宗教の聖地であることは知っていたけれど、4つの地区に分かれていることは知らなかった。
エルサレムでもらった地図に4つの地区名が書かれていたことで知った。
実際にはその土地に明確な境界線があるわけではないと思うのだけど、そこにいる人の格好がガラリと変わるから、違う地区に来たことが分かる。
ただ、アルメニア人地区だけは違いがよく分からなかった。
アルメニア人もキリスト教徒であるけれど、キリスト教徒地区とは区別されているらしい。
「キリスト教徒地区」にはキリストが十字架を背負いながら歩いたという「ビアドロローサ」という道があり、その道を辿ってみる。

写真に「V」という文字があると思うが、例えば「イエスがつまづいた場所」などというように、
特別な場所がステーションとなっていて教会などが建てられているらしい。
「らしい」と書いたのはこのステーションをきちんと辿れたかは不明だから。
この日は日曜日だったからか、時間帯のせいか、このルートはあまり観光客でごった返しているという感じではなかった。
キリスト教の女性の後についてみる。

キリストは本当に存在していたのかなんていう素朴な疑問を持っていたけれど、
こうしてこの地を訪れてみると、実在していたのかなという気持ちになる。
キリストの墓とされる場所に建つ教会「聖墳墓教会」。

多くの信者と観光客でごった返していた。

信者の方は頭をつけて、口づけて祈っていた場所。

ものすごく混雑していた中心部。聖墓だという。

できるだけ、信者の方の邪魔にならないように…。
そして、「ムスリム地区」。

「岩のドーム」と呼ばれる黄金のドームがある。

中には聖なる岩があるらしい。
この場所はキリスト教、ユダヤ教も聖地だと主張している場所。
かつて、この場所にはユダヤ教の神殿がたっていたという。
時間切れで、残念ながら近くで見ることはできなかった。
そして「ユダヤ人地区」
これぞイスラエルという光景が見られる。
若い女性兵士。

黒いハットに黒いスーツの正統派。

もじゃもじゃひげにもみあげをクルリンとさせている。
キッパと呼ばれる小さな帽子をかぶった男性。
もちろん子供も。

このユダヤ人地区が一番セキュリティが厳しかった。
そして「嘆きの壁」。
先ほどの「岩のドーム」の手前側に写っている場所。
左側は男性。

右側は女性。女性の方が狭い。

元々はエルサレム神殿があった場所だが、今はこの壁のみが残っている。
今はなき神殿を想いながら祈っているのだろうか。
ユダヤ人はこの壁に触れながら、祈る。
壁に向かってゆらゆら揺れながら、ぶつぶつと祈っている姿は、なんとも不思議。
椅子に腰かけて長時間祈っている人もいた。
周りに柵が張られていたため、近づくことができないと思いこみ、遠くから見学。
祈っている姿は近づくのに躊躇してしまう。
あまり見たことがないせいか、やはりユダヤ人地区が一番興味深かった。
3大宗教の聖地に足を踏み入れたという事実に感慨深いものがあったことは事実だが、
宗教ごとに区域分けされ、交わることなく(実際はどうだか分からないけれど、私たちにはこう見えた)生活しているこの場所がとっても異空間に見えた。
子供たちは他宗教の子供と言葉を交わすのだろうか。
友達になっているのだろうか。
学校はどこに通っているのだろうか。
他宗教に関する教育はどうなっているのだろうか。
そんな疑問が生まれた。
駆け足で旧市街をまわってけれど、やっぱりちょっと短かった。
新市街はほとんど見れていない。
ユダヤ人、パレスチナ問題、知らなければいけないことを知らずに行くのは気が引けていたけれど、
考える、知るきっかけになったし、何よりこれから先、イスラエル、エルサレム、パレスチナのことを考える時に、
明確に「あの場所」と思い起こすことができるようになったことが今回行った価値だと思う。
ちっちゃな一歩ですが、一歩前進です。

そして、この日は特別な宿に泊まったのです。
それについてはまた今度。
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この言葉にハッとした。
ここはイスラエル。
イスラエルで使われているヘブライ語で「ありがとう」は「トダ」。
「ありがとう」位は現地の言葉で言うようにしているが、
エルサレムではお礼を言う時にも気をつけなければならなかった。
周知の通り、ここは3つの宗教と人種が存在しているのだから。
冒頭の言葉はイスラム地域で道を教えてもらったお礼に「トダ」と言った時に言われた言葉だ。
アラビア語の「ありがとう」は「シュクラン」。
彼はヘブライ語ではなく、アラビア語を話す人だったのだ。
つまり、ユダヤ教徒ではなく、イスラム教徒。
親切に道を教えてくれていた人が、一瞬真剣な怖い顔になった様な気がした。
エルサレムの現実を垣間見たような気がした。
この出来事が一番エルサレムの現実を感じたような気がした。
イスラエルは今回の旅では元々ルートに入っていなかった。
中途半端な気持ちで行ってはいけないような気がして、今回はパスって思っていたんだけど、
旅をしていく中で、他の旅人さんの影響もあって、もう少し気楽な気持ちで行ってみよう、
そんな気持ちになった。
そうそう、旅をしているとイスラエル人に会う機会が多い。
イスラエルには徴兵期間があって(男女共にね)、
その期間が終わると6カ月くらいの長い休みがあるらしく、それでみんな旅に出ているらしい。
旅先で会うイスラエル人はみんな陽気で、複雑なお国柄なんて思い起こさせない。
浜崎あゆみが大好きっていうイスラエリーもいたっけ。
イスラエル人も節約志向だから、キッチンを使うのは日本人かイスラエル人かっていう話も聞いたことあったなぁ。
で、エルサレム。
旧市街は歩いて回れる広さ。
店もたくさんあって、結構活気があふれている。
かと思えば、少し小道に入ると人が少なく静かな通りがあったり。
一見何の変哲もない街にも見えるのだけど…
旧市街の中は「ムスリム地区」「ユダヤ人地区」「キリスト教徒地区」「アルメニア人地区」と4つの地区に分かれている。
3つの宗教の聖地であることは知っていたけれど、4つの地区に分かれていることは知らなかった。
エルサレムでもらった地図に4つの地区名が書かれていたことで知った。
実際にはその土地に明確な境界線があるわけではないと思うのだけど、そこにいる人の格好がガラリと変わるから、違う地区に来たことが分かる。
ただ、アルメニア人地区だけは違いがよく分からなかった。
アルメニア人もキリスト教徒であるけれど、キリスト教徒地区とは区別されているらしい。
「キリスト教徒地区」にはキリストが十字架を背負いながら歩いたという「ビアドロローサ」という道があり、その道を辿ってみる。

写真に「V」という文字があると思うが、例えば「イエスがつまづいた場所」などというように、
特別な場所がステーションとなっていて教会などが建てられているらしい。
「らしい」と書いたのはこのステーションをきちんと辿れたかは不明だから。
この日は日曜日だったからか、時間帯のせいか、このルートはあまり観光客でごった返しているという感じではなかった。
キリスト教の女性の後についてみる。

キリストは本当に存在していたのかなんていう素朴な疑問を持っていたけれど、
こうしてこの地を訪れてみると、実在していたのかなという気持ちになる。
キリストの墓とされる場所に建つ教会「聖墳墓教会」。

多くの信者と観光客でごった返していた。

信者の方は頭をつけて、口づけて祈っていた場所。

ものすごく混雑していた中心部。聖墓だという。

できるだけ、信者の方の邪魔にならないように…。
そして、「ムスリム地区」。

「岩のドーム」と呼ばれる黄金のドームがある。

中には聖なる岩があるらしい。
この場所はキリスト教、ユダヤ教も聖地だと主張している場所。
かつて、この場所にはユダヤ教の神殿がたっていたという。
時間切れで、残念ながら近くで見ることはできなかった。
そして「ユダヤ人地区」
これぞイスラエルという光景が見られる。
若い女性兵士。

黒いハットに黒いスーツの正統派。

もじゃもじゃひげにもみあげをクルリンとさせている。
キッパと呼ばれる小さな帽子をかぶった男性。
もちろん子供も。

このユダヤ人地区が一番セキュリティが厳しかった。
そして「嘆きの壁」。
先ほどの「岩のドーム」の手前側に写っている場所。
左側は男性。

右側は女性。女性の方が狭い。

元々はエルサレム神殿があった場所だが、今はこの壁のみが残っている。
今はなき神殿を想いながら祈っているのだろうか。
ユダヤ人はこの壁に触れながら、祈る。
壁に向かってゆらゆら揺れながら、ぶつぶつと祈っている姿は、なんとも不思議。
椅子に腰かけて長時間祈っている人もいた。
周りに柵が張られていたため、近づくことができないと思いこみ、遠くから見学。
祈っている姿は近づくのに躊躇してしまう。
あまり見たことがないせいか、やはりユダヤ人地区が一番興味深かった。
3大宗教の聖地に足を踏み入れたという事実に感慨深いものがあったことは事実だが、
宗教ごとに区域分けされ、交わることなく(実際はどうだか分からないけれど、私たちにはこう見えた)生活しているこの場所がとっても異空間に見えた。
子供たちは他宗教の子供と言葉を交わすのだろうか。
友達になっているのだろうか。
学校はどこに通っているのだろうか。
他宗教に関する教育はどうなっているのだろうか。
そんな疑問が生まれた。
駆け足で旧市街をまわってけれど、やっぱりちょっと短かった。
新市街はほとんど見れていない。
ユダヤ人、パレスチナ問題、知らなければいけないことを知らずに行くのは気が引けていたけれど、
考える、知るきっかけになったし、何よりこれから先、イスラエル、エルサレム、パレスチナのことを考える時に、
明確に「あの場所」と思い起こすことができるようになったことが今回行った価値だと思う。
ちっちゃな一歩ですが、一歩前進です。

そして、この日は特別な宿に泊まったのです。
それについてはまた今度。
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