ついにミックスダウンまでこぎ着けました。期限が迫ってるのに風邪ひいたりしてちょっとヤバイかも、と思ってただけに、ひと安心です。
 昨日当直で、明けて朝から子供達の地蔵盆 に行ったので、昼過ぎから地下に降りて作業開始。

 さて、前回50以上あったトラックを16まで減らして、そこから今日のミックスダウンです。CD用の音源製作としては6年ぶりで、前はまだ8トラックのデジタルMTRを使っていたので、16トラックMTRでのちゃんとしたミックスダウンは初めてです、ラフミックスはあるんですけど。
 さすがに8トラックの時とはフェーダーの数も違い、特にパン や エフェクトセンドなども数が多い上にバーチャルなので、いちいち呼び出す手間もかかり正直手が追いつきません。

 とはいえ、昔レコーディングスタジオで録音した際 に担当していただいた某有名エンジニア 曰く、「フェーダーのオート制御は邪道だ!」というのがいまだに耳に残っておりまして。オートミックスはできるだけ避けたいところですが。。。MTRからミキサーにパラアウトもできないので、いたしかたなくオートミックス機能を使うことにします。まぁバーチャルが嫌ならDAWなんか一切出来ないことになるんですけど。

AUTOMIX  昔テクノバンドをやった時ですが、メンバーが私を含めて二人、しかも私はコンピュータの制御とギターとボーカルを同時に担当していたので、シーケンサのオートミックスは使ったことがありますが、実はMTRのオートミックスは初めてです。

 現在レコーディングに使っている Roland VS-1880 は本体中央上部に思いっきり AUTOMIX ボタンがあるので、当然のように「使え!」って感じです。久々にMTRのマニュアルを引っ張り出すことに。このボタンの下に「EZルーティング」なる、簡単に内部の接続ルーチンを呼び出すボタンが存在するのですが、これも使ったことがありません。苦手なんですよ、バーチャルって考え方が。

 しかし今回はそんなこと言ってられません。頑張ってマニュアルに目を通すと。。。意外なほど簡単なのがわかりました。

 ただ、実際オートミックスの設定は、ミキサーのスナップショットを記憶してくれるだけなので、設定の確認が難しいです。とにかくトラック数多いですし、前述のフェーダーやパン、エフェクトセンドなど、バーチャルで設定できるものが多すぎます。特に今回はCD音源なので、お遊びのラフミックスではほとんど手を出さなかったイコライザーの設定もやらなければなりません。

ミックスシート  そこで、トラックシート とは別に、時間軸で各トラックの設定を書き込む「ミックスシート」を用意してみました。
 これを見ればどの小節が来た時にどの設定を変更する必要があるのかが一目瞭然になります。こんなものを用意しなければならなくなったのも、アマチュアですら大量のトラックを扱えるようになったからなんですね。贅沢な話です。4トラックのカセットMTRの時代からは考えられない事です。。。なんて言ってるとちょっとオッサン臭いか。
 設定を変更する必要がある小節まで頭出しして、変更箇所をそれぞれセット、SCENE ボタンを押しながら TAP ボタンを押すことで、その箇所のミキサーのセッティングを覚えてくれます。もう今や当然のことかもしれませんが、実際再生するとその通りのセッティングに刻々と変化していくので、便利さを痛感します。これでツマミが自動で動くムービングフェーダーだといいんですけど、ちょっと古い機材なので残念ながら動かず、その時の状態が視覚的にわかりにくいです。
 
VS-1880ディスプレイ

 さて、最終的にミックスダウンをするのですが、VS-1880 は16トラックに加えマスタリング用のステレオトラック、合計18トラック用意されております。マスタリングルームというモードに入って、マスターエフェクトをインサートして2MIX に落とします。さすがにマスタリング作業は私みたいな素人では手に負えないので、プリセットのマスタリング用エフェクトを使うことにしました。最終的には主催者に音源を送って、さらに本当のマスタリングが行われるらしいので、こっちでの作業はこの辺にしておきます。

モニター


 ミックスダウンされた音源を、VS-1880からCD-R に焼き込んで、CDプレーヤーでチェックします。この際、ラージモニター(EV Sx300 )と、ニアフィールドモニタ(YAMAHA NS-10M Studio )、およびヘッドホン(SONY MDR-CD900ST )でチェック。昔レコーディングスタジオで、ラージモニタのみでミックスしたことがあって、その後その音源を家に持ち帰って再生したら、Low が出過ぎてて再生できなかったことがありました。それぞれのダイナミックレンジにちゃんと収まってるかどうかはちゃんとチェックする必要があります。

 一応ミックスのチェックを終え、スタジオでの作業はここまで。CD-R からMac の iTunes に Apple ロスレス・エンコーダ で読み込んで、iPod に転送、非圧縮音で最終確認。ベッドで聴きながら眠りにつきました。

ER-6  ヘッドホンは最近お気に入りの ETYMOTIC RESEARCH ER-6 です。このヘッドホン、というかイヤホン、スポンジタイプのイヤーフォームが付属
してて、これがすごい密閉性高いんですが、もうほとんど耳栓です。外部の音がほとんど入ってこないですし、耳から音も漏れないみたいです。
 欠点がありまして、密閉性高すぎて当直の際に呼び出し音が全く聞こえません。。。

 さて、音源の準備完了です。あとは主催者に音源を送って出来上がりを待つだけ。予定では9月末に納品されるらしいです。今のところ参加費に CD 10枚分の料金が含まれているらしいです。欲しい人にプレゼントしようかなぁ、なんて思ってます。詳細は追ってこのブログで書く予定なので、お楽しみに。

 ちなみに書いてませんでしたが、今回のオムニバスCD、mixi 企画です。着うた や一般流通も考えてるそうなので、面白くなりそうです。