2003年に廃止となった、可部線の可部-三段峡間において、僅かではあるものの路線の一部が復活することとなったので、開業日に合わせ「18きっぷ」を使って行って来ることにしました。
昨夜は広島の駅前のホテルに泊まり、今朝はのんびりと出かけるつもりでしたが、何だかやたらと早く目が覚めてしまったので、せっかくだからと可部線の下りの一番列車で現地に向かうことにしました。 車内はサラリと座席が埋まる程度で特に混んでいる様子はありません。恐らくみんな本当の一番となる上りの一番列車に行ったのでしょう。
40分ほど走って可部に着くと、いよいよ延伸復活の区間に入ります。少しばかりドキドキしたものの、延伸区間は僅か1.6キロ、所要時間もたったの4分なので、あっけなく終点のあき亀山に到着です。
外はまだ薄暗く、それにかなり慌ただしい様子だったので、あき亀山はまた後で訪れることにして一旦引き上げ。折り返して可部で降りてみました。本日よりここで折り返す列車はなくなり、完全な途中駅となりました。また、上りと下りのホームは完全に分離され、個々別々に改札口が設けられました。構内にコンビニも出店されていて、十年余り前と比べ、ここも随分と変わりましたね。
外ではどうやら記念切符の発売による長蛇の列が。個人的にはあまり興味が湧かないものの、これだけ多くの人の購買意欲を掻き立てる現実には感心させられます。
一旦広島まで引き上げ、軽く朝食を取った後、9時過ぎくらいの列車で再びあき亀山へと戻って来ました。
レールはここでプッツリと途切れ、いかにも「終着駅」といった風情に満ちています。留置線も多く車両基地の役割も兼ねているようです。
駅前広場において、ちょうど開業記念式典が始まるところでした。
そうこうしているうちに開業セレモニーが始まりました。廃止時の式典と違い、とても清々しいですね。
薬玉が割られ、盛り上がりはピークに。どの顔も嬉しそうで、見ていてこっちも嬉しくなります。
途中に一駅、河戸帆待川駅も新設されたので、そちらも降りてみました。旧線時代には存在しなかった駅です。
こちらもちょうど開業セレモニー真っ最中。ブラスバンドの力強い音色が響き渡ります
駅前は凄い人出となっていて、身動きも取れないほどなので、今回はとりあえず足跡だけ残し、いずれまた日を改めてのんびり訪ねてみることにします。普段の駅前の様子も見てみたいので。
なお、「復活」とはいえ、沿線は新しい家がビッシリと建ち並び、懐かしいという思いはあまりなく、新たな開業といったおもむきです。できればもっと先まで復活してほしいところですが、さすがにそれは難しいでしょうね。
そのまま広島へ抜け、山陽本線に乗り換え岡山方面へ揺れること30分余り。本日のダイ改で広島地区にもう一駅新設された寺家駅へとやって来ました。
都市部によくある橋上に駅舎を持つ近代的な造りです。駅前はよく整備されていて、これからの発展が期待されます。
南側はすでに駅前にマンションがいくつもできていて、本日より完全な「駅前一等地」となりました。これからさらに一段と発展していくのでしょう。
ひとまずこれで、また全駅乗下車のタイトル奪回となりました。でも今月末から来月始めにかけて、またあちこち新駅が開業するので、今回も束の間のタイトル保持となりそうです。
ということで、こらから明日にかけて、再び「18きっぷ」でのんびりゆっくり帰路に着きます。先はまだまだ遠く。