せっかく鹿児島まで来たのだから、やはりここは九州最南端を走る指宿枕崎線を訪れたいところ。けれども、終点の枕崎まで行く列車は、早朝の4時51分の次は9時59分までなく、何とも中途半端。5時前の出発は避けたいので、次の便にターゲットを定めたけれど、あまりに遅い出発もダレるので、少し寄り道して行くことに。ともあれ、今日はかなりゆっくりめのスタートとなりました。



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のんびり朝食を取った後、鹿児島中央を8時38分に出る山川行にて出発。指宿枕崎線も、途中の山川までなら頻繁に列車があり、時刻表がなくても何とかなります。朝のラッシュも終わる頃ですが、まだ列車は混雑しています。




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でもすぐにがら空きとなり、やがて車窓左手には錦江湾が広がります。主に高台から見下ろす形となり、それはそれは見事な眺めです。江差線の車窓に似ていると言えば似ていますね。




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指宿で降りてみます。「鉄子の旅」で初期の頃にここまで「18きっぷ」でやって来ました。あれからもう10年も経つのですね。




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駅前には無料の足湯があり、温泉の町であることを象徴しているようです。駅前に足湯のある駅も随分と多くなりました。




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駅には観光客の姿が目立ちます。時期的に年配の人が多いような。




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山川行の列車に乗り一駅、隣の山川にも降りてみました。ここまでは列車もたくさんあります。




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駅舎は海を眺める形で建っています。海風が心地よく肌を刺激します。




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駅舎のある駅としては確かに「JR日本最南端」です。




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ようやく枕崎方面へ行く列車が到着。ここから先は本数がグッと減り、札沼線を思い起こすダイヤです。



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山川を出てから2駅目の西大山は、本当の意味での日本最南端の駅です。但し沖縄のモノレールを除いてのことですが。列車は乗客へのサービスとして、ここで2分間の停車。発車30秒前には警笛を鳴らして出発を促します。




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車窓左手には開聞岳がデデーンと。




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田畑が中心の平凡な景色が続きますが、のんびりしていて意外と飽きないものです。




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途中の駅はどこもだいたい似たような造り。いちいち全部降りた時のことを思い出し、よくやったな、と。




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薩摩半島を大きく迂回し、山川から一時間ちょっとで終点の枕崎に到着。駅舎がなくなってからは初めて来ましたが、なるほど、終着駅としてはちょっと物足りないですね。




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かつてはもう少し先までレールが伸びていましたが、今は新しく建てられたドラッグストアに阻まれる形でぷっつりと途切れています。




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かつての駅舎の写真が展示されていました。自分にとっても思い出深く、本当に味のあるいい駅舎でした。懐かしい。




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単線行き止まりの簡素な造りとあって、列車が行ってしまうと、とても殺風景な廃線跡とも見紛うようにも思えてしまいます。でも近々新しい駅舎が建てられるようになったみたいなので、その時はだいぶ様子も変わるのでしょう。




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駅は建物の入り組んだ奥地にあり、看板がなければ見つけることさえ困難です。




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かつての駅跡には巨大なスーパーマーケットが建てられ、もう昔日の面影はありません。でも利便性は格段に向上したと思われ、地元住民には喜ばれたのではないでしょうか。個人的には惜しい気がしますが。




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28年前に廃止となった、ここから出ていた鹿児島交通・南薩線の跡を辿ってみたくなり、駅前から伊集院駅行のバスに乗ってみることにしました。




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さすがに28年も経つと、もはや鉄道が走っていたことなどすっかり忘れられてしまったようで、少なくともバスの中からでは鉄道の痕跡はほとんど見つけられず。とりあえず鉄道の中枢だった加世田でバスを降ります。



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バスターミナルとして整地された広大な敷地には、懐かしの車両や設備が保存されていて、かつてここが加世田の駅だったことを物語っています。当時は鉄道の廃止がまだ珍しかったこともあり、強烈な印象としてあの頃の様子は今でも鮮明に覚えています。




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この地の鉄道の様子を伝えるべく「南薩鉄道記念館」があり、当時を懐かしんでみることにしました。




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館内には懐かしのアイテムや写真等が多数展示されていて、当時の様子がよくわかります。特に最終日は、僕もここから出る最後の列車に乗り、紙テープによる盛大な見送りを体験しているので、その時の写真を見た時は、本当に胸が熱くなる想いでした。




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さらにバスで伊集院の駅まで行ってしまいます。ここから南薩線が分岐していたことなど、今の若い人には想像もつかないことでしょう。




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夕方の鹿児島中央行は、帰宅の高校生でエネルギッシュに満ち溢れ。やや窮屈に思うものの、やはりこれでこそ列車としての真価が発揮される場面でしょう。



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鹿児島中央からは、さらに日豊本線の列車に乗り換え。




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車窓右手には、錦江湾に浮かぶ桜島の雄姿が。




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すっかり陽は暮れ、南宮崎に到着。でも今日はまだもう少し先へ進みます。




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最終的には延岡まで移動。明日の「宗太郎越え」に備え、今夜は延岡に泊まります。


鹿児島中央 8:38 → 10:02 指宿 10:32 → 10:38 山川 11:43 → 12:49 枕崎 13:45(バス) → 14:28 加世田 15:16(バス) → 16:16 伊集院 16:34 → 16:52 鹿児島中央 17:27 → 20:11 南宮崎 20:42 → 22:33 延岡