妄想小説 続きです。



『で、それからはずっと友達関係が続いてたってわけか』


私の話を聞き終わったカズナリが言う。


「うん・・・だから・・・今でも私のこと・・・想ってるなんて・・・」


天井を見ながら私は言う。


『・・・今でもダメなのか?相葉のこと』


「うん。私、年上の人が好きなの。だから・・・」


『なんで年上?』


「なんでって・・・なんでだろ。やっぱりお兄ちゃんの影響かなぁ」


『ふーん・・・人間って、変なとここだわるのな』


あきれたように言うカズナリ。


「そう・・・かもね」


力なく笑う私。


(明日、どんな顔で相葉に会えばいいんだろう・・・)



翌日、以前から企画していた櫻葉会開催の日。

みんながいる前でぎくしゃくしたくないし、なにより本気の相葉の想いをはぐらかしたくない。


みんなより早く会えないかと思い電話をするが繋がらない。

メールをしても返事なし。


どうしようと思いつつ、集合場所の居酒屋へ。


店に入っても相葉は来ていない。


「あれ?相葉は?」


「来てないよー。○○と一緒かと思ってたんだけど」


とA子。


「オレ、昼間っから電話してるんだけど繋がらないんだよなー」


とC男。


「そうなんだ・・・」


(私からの連絡だけ断ってるわけじゃないんだ)


ちょっとホッとする私。


相葉以外のメンバーが集まったので乾杯する私達。

30分経っても相葉は来ないので、電話するために店の外へ出る私。


ワンコール鳴るか鳴らないかぐらいのタイミングで相葉が出る。


『も゛し゛も゛し゛!?』


「わっビックリした・・・てか、何?その鼻声!」


『あぁ・・・風邪ひいて熱が・・・ハックションッ!』


「あ・・・昨日ので?」


『いや、まあ、オレが悪いんだよ。で、病院行ってずっと寝てたから電話やメールできなくて、ごめん』


「ううん・・・そっか。じゃあ、お大事にね」


『ありがとう。みんなにもごめんって言っといて』


「うん・・・じゃあ、ゆっくり寝てね」


『ああ・・・あ、櫻井っ』


切ろうとした時、相葉の呼ぶ声が。


「な、何?」


『あの・・・昨日の話だけど』


(ドキッ)


思わず受話器を持つ手に力が入る。


『あれ・・・返事は、いらないから』


「え?」


思いがけない言葉にビックリする私。


『勢いで言っちゃったけど・・・櫻井が年上が好きってのは昔っから聞かされてたし。


 こればっかりは努力してもどうにもならないしなぁ。』


はははっと、力なく笑う相葉の声。


『オレの気持ち、知っておいてほしかっただけだから。これからも今まで通りで頼むよ』


「あ・・・うん」


『ん。じゃあ・・・オレ、寝るわっ。おやすみっ』


「お、おやすみ・・・」


電話が切れる。

力が抜けて腕を下ろす私。


「あ、相葉くん何だってー?」


席に戻った私にB美が聞いてくる。


「あ・・・風邪ひいちゃったんだって。来れなくてごめんってさ」


「そうか。だから電話出なかったんだ」


ビールを飲みながら言うC男。


「急に寒くなったからなー。あ、そういえばこないだ担任にバッタリ会ったんだけどさ・・・」


D太の話にみんなが聞きいってる中、私は笑顔を作りながらも違うこと考えてた。


(今まで通りでいいって相葉は言ってくれたのに・・・なんでこんなにガッカリしているんだろう)


いつも私の前に座ってうひゃうひゃ笑って、

話の途中で的外れなこと言って「違うだろっ」って全員からツッコまれて。

グラスが空いたらすぐに注いでくれて、

人が頼んだサワーを「それ美味しい?」ってすぐ味見しにきて、
メニューの漢字の読みを間違えて店員さんに笑われて・・・。

私の前の1つ空いた席に、相葉の残像がいつまでも映っていた。