昔から感情を出せなかった。

そういう環境にいたのもあると思うけど

感情を出すことは

恥ずかしくて醜いものと認識してきた。

両親のように力で誇示したり

だれかを脅す姿を見て自分は

ああはならないと決めてきたからだろう。

 

怒ることは醜い。

 

だから誰かに嫌がらせをされても

ひどいことを言われても

ずっと我慢することで感情を押し殺してきた。

 

当然なのかもしれないけど

おとなしくしていればまわりは

どんどんエスカレートしていく。

 

まわりも気づいているけど

見て見ぬふり。

 

いつからかその繰り返しで私は

だれからも助けてもらえない

恥ずかしい存在なのだと認識するように

なってしまった。

 

自分が心の奥底でそう信じているから

いろんなできごとがあっては

証拠集めのように自動的に

思い込みを強くしていく。

 

何十年の思い込みは強固だ。

変えたいと思うのに頭や体が

長年の思い込みにとらわれてしまう。

 

私にとっては気の遠くなるような作業だ。

それでも自分の足で、心で

枷を外していくしかないのだと思う。

それは本当に途方もない怖い作業だ。