初恋 8 | 青い人 嵐妄想小説

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気象系グループをモチーフとしたお話のブログとなっております。ブログ内のお話しは全て架空のモノです。腐的要素が含まれておりますので苦手な方は閲覧注意ください。アメンバー承認は以前よりコメメッセで絡んだ方のみです。

更新が途絶えてすいません(^◇^;)
お元気でしたか??私は元気です!!ちょっと立て込み、書きたい意欲が薄くなってしまってました(T_T)  やっと復帰です!!
またまたよろしくお願いします^_^
5✖️20 最後の最後、収録されてて良かった💙だいぶ端折られてたけど、満足デス!
また、序盤の山のイチャイチャ♡雅紀を盾になにやってんだ〜いいぞもっとやれ!!


前置きが長くなりました…
覚えてるかしら…この話( ;´Д`)
初恋を再開しまーす!宜しかったらお付き合いください!






















初恋 8



















湯に浸かりながら、天井付近にある窓をぼんやりと見上げた





半分にかけた月が、湯気の中に見え
霞がかった月もまた…風情があるなと思う…

時折見る夢も、このように霞がかって美しい…
霧を手で払うも、結局霞が濃くなるばかり…


『…ふぅ……』

のぼせる前に風呂を出た





『…翔、明日お爺さまが戻るそうだ』

白湯を飲んでいる時に、父にそう告げられた


『そうですか…ご友人の家からお戻りになられるのですね…明日は何か美味しいものを拵えなくてはですね…』

『…あぁ、そうだな…美味いものをな…』

そう言って少し目を伏せた父は
なんだか寂しそうで…
この時の俺は、ただ単に父は早く母に許してもらい、元の生活に戻りたいのだろうと思っていた…




『父上、少し外の風にあたってきます…』
汗のひかぬ俺は、父にそう告げ家を出た



慣れた道を急足で向かう
少し傾斜のある道を、幾分か高くなった月が照らしてくれる…

上がりきったそこに、大野様はいらっしゃった…




『…はぁ、はぁ、…ふぅ…こんばんは…翔です』


『…あら、翔様…そんなに息を切らして…ふふふ急ぐ理由でもあったのかしら?』

『ええ、大野様に早くお会いしたくて…気が急いてしまいました…』

『んふふ…まるで恋する乙女ね…』

『え、いや…あの……』

どう答えていいものか、しどろもどろになる



『冗談よ… だって、貴方は…』

『え?……』

『いいえ、何でもないわ… 明日ねお客様がお帰りになるの…とても寂しいわ……ずっとね、お茶の稽古をつけて頂いてたの…だから…できればもう少しご指導を仰ぎたかったのだけれど…』

『大野様もお茶を?…あ、いや意外とかそういう意味ではなくて…自分もその道を目指していたので嬉しいというか……あ、そう言えば今日弟さんにお会いしましたよ?笑うと目元がそっくりですね』


『………そうね、よく似ていると言われるわ…』

そう言うと、大野様は目を月へと戻してしまった…その横顔があまりにも美しくて、つい無言で見つめてしまう……


『…ぷっ、んふふ…私の顔に何か付いてるかしら?そんなに見つめられたら照れてしまいますわ…』

『あっ!いや.その…すいません…』

貴女に見惚れてましたなんて、言えない…



『…翔さん……私そろそろ帰ります…翔さんもあまり風にあたり過ぎると風邪をひきますよ?』


『え、もう…あ、いや…そうですね…自分もそろそろ戻ります……えっと、また明日お会いできますか?……』


『……ええ、月が出ている晩であれば…』

『きっと晴れます…そしてどうか…大野様のお名前を教えて頂きたいです……その…女性に対して失礼は承知です…どうかお願いします…』



『…次でいいのかしら?』

『え?…』


『…さとこ…  智子です…   さ、もうお身体にひびくわ…』


『ありがとうございます…智子様…ではまた明日…どうぞお気をつけて…』

『ありがとう…んふふ…でも様はいらないわ…なんだかよそよそしいもの…智子でいいわ』

『え、でもそういうわけには…うーん…では、智子さん…そう呼ばせて頂きます!』

『んふふ、ええ、もちろん』

『さよなら智子さん…』

『さよなら翔さん…』





あっという間に時間は過ぎて、いつか大野様を家路まで送って行けたら…そのような関係に早くなりたいと、家へまでの道中そんな事を考えていた……