コンテンツ配信などを手掛けるDMM(東京都港区)が、昨年12月から開始した家事代行サービス「Okan(おかん)」が、絶好調だ。東京23区でスタートしたが、3月30日からは、北は札幌市から南は福岡市まで全国に展開した。これまでの依頼件数は5000件、スタッフの登録者も1500人に上る。 

「利用者は男女を問わず独身者が多いですが、既婚者では、子育て真っ盛りの共働き家庭などは、想定よりニーズがありました。スタッフの登録は主婦がメーンです。トラブルはドタキャンなど数件です」(DMMマーケティング本部担当者) 

 Okanは利用者と代行スタッフのマッチングを専用アプリで行い、大幅に経費を削減。利用料は業界では破格の1時間半3600円(交通費込み)、スタッフの時給も1680~1920円(交通費自己負担)と厚遇を実現した。主婦の家事スキルをうまく生かしたビジネスモデルだ。経済ジャーナリストの井上学氏はさらなる可能性を指摘する。 

「理系のサラリーマンなら、電気系の修理や、ちょっとした配管手直しができる人もいる。草むしりなど力仕事でもいいですが、自分のスキルを生かせる専門分野限定で仕事を受けるメニューもできるのではないでしょうか。働き手は自分の専門を生かし、喜んでもらえて、お金がもらえるわけです」 

 これは人手不足解消の一助になる可能性もあるという。帝国データバンクの調査によると、2017年上半期の派遣業者の倒産件数は前年同期比12%増。人手不足で派遣スタッフの確保が難しいことが主因だ。 

「15歳以上65歳未満の生産年齢人口の減少は止められません。そこで、65歳以上の高齢者の労働力が注目されていますが、もうひとつは、生産年齢人口の範囲の年齢の人が、眠っている自分のスキルを生かすことです。誰かを助ければ、その誰かは別の仕事ができる。例えば、家事代行サービスでいえば、家事の負担が減った依頼者は、外でフルで働けるようになります」(井上学氏) 

 Okanのビジネスモデルは大きな可能性を秘めているが、仕事の中には資格が必要なものもあるので要注意だ。白タクで“御用”なんてことにならないように。