1968年の古典的カルト映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』でゾンビ映画のひな型を作った米国の映画監督、ジョージ・A・ロメロ氏が16日、死去した。77歳。

 マネージャーが明らかにした。肺がんを患っていたという。妻と娘がいる。

 1940年、ニューヨークでキューバ人の父親とリトアニア系米国人の母親のもとに生まれた。ピッツバーグのカーネギーメロン大学に進学。すべての作品は同市一帯で撮影している。

『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』は、生けるしかばね(ゾンビ)による襲撃から人々が逃れようとするあらすじのモノクロ映画。大胆にも黒人の俳優デュアン・ジョーンズを主人公役に起用した。

 わずか10万ドル(現在のレートで約1120万円)の低予算で制作されたにもかかわらず、世界で興行収入3000万ドル(同約34億円)以上をあげ、続編5本も制作された。今日のハリウッドでも一つの定型となっているゾンビ映画というジャンル全体を盛り上げた。

 監督本人は、リチャード・マシスンの1954年の小説「アイ・アム・レジェンド」から影響を受けたことを認めている。

 作品は1999年、米議会図書館の「米国立フィルム登録簿」に保存登録された。


ゾンビと言えばジョージ・A・ロメロ。ジョージ・A・ロメロと言えばゾンビ。  まだまだ,進化したゾンビ映画をつくってもらいたかった。ご冥福を