「私はレイプされた」――。ジャーナリストの詩織さん(28)が元TBSワシントン支局長の山口敬之氏(51)を告発した問題が、波紋を広げている。 

 詩織さんは15年4月、都内のホテルで山口氏にレイプされたとして警察に刑事告訴。警察は逮捕状を手に米国から帰国する山口氏を成田空港で待ち構えていたが、なぜか直前で逮捕は見送られた。詩織さんはその直後、捜査員から「上からの指示があり逮捕できなかった」との連絡を受けたとしている。 

 山口氏は安倍首相と極めて親しいため、国家権力によって逮捕を免れたのではないか、と疑われている一件である。 

 山口氏は同年8月、書類送検されたが、東京地検は昨年7月、嫌疑不十分を理由に不起訴を決定した。 

 詩織さんは先月末、東京地検の判断を不服として「検察審査会」に審査を申し立てた。検察審査会は検察が起訴しなかった事案の是非を審査する制度。審査するのは検察官ではなく、クジで選ばれた一般の国民だ。ここで「不起訴相当」「不起訴不当」「起訴相当」が決定するわけだが、果たして山口氏は「起訴」されるのか。今回の審査では何がポイントになるのか。元検事の落合洋司弁護士に聞いた。 

「ポイントはいくつかありますが、女性が自分の意思で男性についていったかが大きいと思われます。タクシー運転手の証言では、彼女は前後不覚に陥っていたそうですし、防犯カメラには男性がぐったりした彼女を引きずるようにして歩いていた映像が残されていたとか。男性は和姦だと主張しているようですが、泥酔し引きずられている女性本人に、性行為をする意思があったかという問題提起がなされるだろうと思われます」 

 彼女が山口氏に抗議し、被害を受けたと警察に告発したことも、レイプの状況証拠になる可能性があるという。 

「山口氏がコンドームを着けなかったことも状況証拠になるかもしれません」とは司法記者だ。 

「詩織さんは“事件”の後、山口氏が避妊しなかったことに抗議するほど妊娠を警戒していた。その詩織さんがコンドームなしのセックスを許すとは思えない。ということは、彼女が意識を失っている時に陰茎を挿入されたとも考えられます」 

 ハリウッド映画ではないが、「告発の行方」が気になる騒動だ。