名古屋港水族館(名古屋市港区)は、鴨川シーワールド(千葉県)から借りて飼育・展示しているシャチ「アース」(オス、8歳)を来年度、約4億8000万円で購入する方針を決めた。


 水族館設置者の名古屋港管理組合が、3月定例議会に予算案を提出する。

 組合によると、アースは2015年12月に来館。5年の無償貸借で、返還要請があれば応じる契約になっている。シャチは人気があるため、水族館側は長期展示を目指してシーワールドに購入を申し入れた。

 これまでの契約では、飼育員の指示通りにジャンプしたり泳いだりするトレーニングを小型プールでしか披露できなかったが、購入後は大型プールでも公開したいという。

 組合議会には「購入費が高すぎる」との声もあるが、組合管理者の大村秀章・愛知県知事は30日の定例記者会見で「希少価値で、こういう相場と聞いている。繁殖にも結びつけたい」と話した。