デフレが進む外食産業の原価にまつわる裏事情をプロが暴露。食材費を抑えつつ、人件費、テナント料などが上乗せされた価格設定のカラクリを明らかにする。食材の純粋な仕入れ値から考える、本当に頼んで得するメニューはこれだ!

◆【回転寿司】“高コスパ御三家”は「マグロ」「ウニ」「イクラ」

「100円回転寿司の平均的な原価率は40%台後半。業界を見渡しても高い」と語るのは、回転寿司評論家の米川伸生氏。では、店はどのように儲けているのか?

「独自ルートの開拓や大量買い付けなどの努力をしても、鮮魚はどうしても原価は高くなる。しかし、他の業態に比べて売上品目が桁違いに多く、薄利多売が可能です」

 薄利多売には集客が必須。そのため、店も人気のネタであるマグロの原価率には目をつぶっているそう。

「看板商品に質の悪いネタは使えません。なかには原価率が70%を超える店もあるくらい。また、ウニやイクラはそもそも高級食材なので、店側も原価率を下げようもないので狙い目ですね」

 また安価で脂身が多く人気のサーモンも近年、原価率が高騰中。

「生サーモンがお得です。これまではトラウトサーモンという鱒が使われていたが、企業の倫理観も上がり、アトランティックサーモンという本物の鮭が使われるようになった。生は冷凍よりコストもかかりますし、原価率は上がります。同様にハマチも鮮魚を店内で切るケースが増えたのでお得になっています」

 その一方で、原価が激安のネタも存在している。

「マヨコーンやツナサラダなどのサラダ系は原価10円にも満たないことも。納豆軍艦や野菜系も同様。好きなら食べてもいいですが、原価率という視点で見ればコスパは相当悪い。店としては、お客さんがこういった鮮魚以外のネタを食べてくれることが利益につながるので、揚げ物やデザートなど、鮮魚以外の食材を用いるメニューを豊富に揃えているのです」

<コスパ○>
軍艦巻き、ネタの半分の面積を占めるかさ増し用のキュウリに不満を持つ人もいるが、米川氏いわく「あれが限界。それでもコスパは十分に高い」

<コスパ×>
鮮魚以外のネタは総じてコスパが悪い。その中でも野菜系のネタは特に低く、これで腹を満たすのはもったいない