米スターバックスが発売しているプリペイカード「スターバックス・カード」の残高が、多くの銀行よりの預金を上回っていることが、米データサービス会社S&Pマーケット・インテリジェンスのデータから明らかになった。
第1四半期の報告によると、スターバックス・カードとモバイルアプリを通したプリペイ総額は12億ドル(約1284億6000万円)。カスタマー・バンク・コーポレーションやなどの金融機関を始め、米最大のプリペイカード会社、グリーン・ドット・コーポレーションに消費者が積み立てた金額の約2倍という勢いだ。
■プリペードとモバイルアプリで人気爆発
世界68カ国で約2万4000店舗を持つ巨大コーヒーチェーンに成長したスターバックス。並み居るライバルに打ち勝つ市場戦略の1つとして2008年に導入されたのが、無料Wi-Fiや「コーヒー紅茶お代わりし放題」といった特典付き(国や地域によってサービス内容は異なる)プリペードカード「スターバックス・カード」だ。
2011年に本格的なサービスが開始されたモバイルアプリから「キャッシュレス注文」ができる便利さがうけ、瞬く間に世界中で「常識のプリペイカード」として認識されるようになった。 自分用としては勿論、当たりハズレのない無難なプレゼントとしても人気で、「昨年のクリスマス時期には何百万枚というカードが飛ぶように売れたという。
そんな大ヒット商品への消費者の「コーヒー預金」が、とうとう金融機関を追い越し始めた。 PayPal(130億200万ドル/約1兆3919億円)やSVBファイナンシャル(45億5000万ドル/約4870億7750万円)といった大御所にはかなわないものの、カリフォルニア・ルパブリック・バンク(10億100万ドル/約1071億5705万円)やカスタマー・バンク・コーポレーション(7億8000万ドル/約834億9900万円)を含む銀行などとは、すでに差をつけている。
またプリペードサービスを提供している会社と比較しても、Visaやマスターカードといった主要カード会社と提携しているグリーン・ドット・コーポレーションでさえ、5億6000万ドル(約599億4800万円)にとどまっている。
スターバックスは現在も世界各国で精力的に店舗を拡大中で、特に中国では毎年500店ずつ増やす「5年間店舗拡大計画」の進行が報じられている。 このまま順調に顧客が増えて行けば、「コーヒー預金」が大手銀行も上回る日が訪れるのだろうか。