犬を散歩に連れて行くと、クンクンと周囲を嗅ぎ始めたかと思うとその場でクルクルと回り、しばらくするとしゃがんでウンチをします。

その間、犬はなんだかバツが悪そうに、飼い主さんをじっと見つめていませんか? ふんばりつつ見つめてくる犬の姿は、可愛らしさと同時に少々の気まずさも(笑) では、一体なぜ見つめてくるのでしょうか?

■親子の証!? 2009年に発表された英文誌「Hormones and Behavior(ホルモンと行動)」にて、犬と人間の間でアイコンタクトをし続ける理由についての論文が掲載されました。 それによると、お互いに見つめ合うことは、母親と幼児の間における生理現象に類似しているのだそう。 ウンチをしている間飼い主さんを見つめることで、人間の子どものように、母親である飼い主さんに何かを求めているのかもしれません…!

■褒めてほしい気持ちの表れ 犬の行動の専門家であり、イノべイティブ・ドッグ・トレイニング社のトレーナー、マデリーン・フリードマンさんは、外で用を足していることを褒めて欲しいと思っているかもしれない、と言います。
子犬の頃は外でウンチをすると褒めますが、大きくなるにしたがって褒めなくなりますよね。「どう?ぼくちゃんと外でできるでしょ?」と、犬がアピールしているのかもしれません

■間違っていないかの確認 「『正しい場所でウンチをしているよね?』と確かめるために見つめているのでは?」と指摘するのは、ロンドンのアルファ・ドッグ・ビヘイビアー社でトレーナーをしているニック・ジョーンズさん。 過去に飼い主さんがウンチについて叱ったことがあれば、犬たちは不安に思い、間違っていないかの確認をしたいのでは、とのことです。

■背中を守ってほしい ウンチをしているときの体勢は、犬にとっては攻撃に非常に弱い姿勢。 「ウンチをしているときに攻撃を受けたら、ひとたまりもありません。無防備な姿勢のときに、飼い主さんたちがちゃんと自分の背後を見守っているか、確認しているのだと思います」とフリードマンさん。

■見つめているのは飼い主のほう!? 犬の視線に気付いて、知らず知らずのうちに見つめてしまっているのは飼い主さんのほうかもしれません。 ブルーパール・ベテナリー・パートナーズ病院のソーニャ・オルソン医師も「アイコンタクトをキープしているのは、飼い主のほうかもしれません」と指摘します。 そんなウンチタイムの見つめられ・見つめかえしのアイコンタクトにより、犬たちも飼い主さんがトイレに行く際に、一緒に付いてきちゃうのかも!?