Amazonの送料・手数料・お急ぎ便が無料になる会員制プログラム「Amazonプライム」に、従来の年間プランに加えて新しく月額プランが登場しています。同時に会員向け動画の「プライム・ビデオ」のサービスのみを利用できる独立プランも始まり、AmazonがNetflixなどの動画配信サービスを追撃する構えを見せています。
Amazonプライムの会員数は正式に公表されていませんが、調査会社Consumer Intelligence Research Partnersの調べによれば、アメリカ国内ではAmazon.com利用者の47%にあたる約5400万人がAmazonプライムに登録していると見られて います。Amazon.comのプライム会員サービスは、1年あたり99ドル(約1万800円)の年間プラン1種類のみで長らく運用されていました。
2016年4月17日からは、従来の年間プランに加えて、新たに1カ月あたり10.99ドル(約1200円)の月額プランが登場しています。月額プランの内容は年間会員とほぼ同じで、商品の早期配達サービスや、動画・映画の無料視聴、音楽ストリーミングサービス、無料の電子書籍、写真保存サービス、当日配達サービスを利用可能です。ただし、商品代金を先払いすると25%割引になるサービスは、年間会員のみが利用できるようになっています。
また、Prime会員に提供されている映画・動画コンテンツだけを切り取った、月額8.99ドル(約980円)の「Prime Video」プランも同時に登場しています。AmazonがPrime Videoを自社サービスとして独立して扱うのは初めてのこと。動画配信サービスのNetflixが2016年5月以降、利用料金を従来の月額7.99ドル(約870円)から9.99ドル(約1090円)に値上げすることを受けて、Amazonは同時期にPrime Videoを単体のサービスとして取り扱い始めたと見られています。