そろそろ冬も終わりに近づき、毎日着ていた冬コートも、汚れやにおいが気になる頃。普段、自分のコートのにおいにはどれくらい敏感になっているだろうか? もしかしたら、通勤電車の満員電車に乗ったときなどに、周囲を不快にさせている可能性がある。しかしどうすればにおいが取れるのかいまいち分からないのも事実。そこでにおい取りのエキスパートに、自分でできるにおい取りの方法を伺った。

■意外と気づいていない冬物コートにつくにおい

 自分のにおいは意外と気づかないものだ。ネオマーケティングが2014年に行った調査では、男女の会社員に対して、「働く男の冬のにおい」について問いかけたところ、次のような回答が得られたという。

 男性会社員は、自分の靴下やワイシャツ、インナーのにおいが気になっているものの、女性会社員は男性会社員のワイシャツが気になるという人が49.3%、ジャケット44.7%、コート28.7%だそうだ。男性が自分で気づいていないにおいに敏感に反応している周囲の女性たちの存在には驚きを隠せない。

 自分ではそれほど気にならないと思う人も、ぜひ改めて、そのにおいをかいでみよう。タバコや焼き肉、飲み屋などでついたにおいが気になる人はいないだろうか?

■冬物コートのにおい、どうすれば取れる?

 この冬、着続けたコート。ちょっとにおいをかいでみてほしい。気になるにおいがしたら、ぜひコートのにおい取りを行ってみよう。そこで、クリーニング業を18年行っている、株式会社トゥトゥモロウの品質管理責任者 梶原将司さんに、自分でできる冬物コートのにおい取りの方法を伺った。

「コートのにおい取りには、次の3つの方法があります。いずれも、水分がにおいを落とします。においの成分は水に溶けやすく、においの成分を吸収しやすい性質があるからです」

◎一晩、外に干しておく

「一晩、ベランダや庭などの外に干しておくと、外気の湿気がにおいの粒子を取ってくれれます」

◎家庭用アイロンのスチームをコートに当てる

「蒸気と一緒に、においを飛ばします。また、スチームの効果で、着用のシワが取れることもあります。家庭用アイロンがない場合、霧吹きでコートを湿らせてから、ドライヤーの温風をかけると、においがなくなります」

◎お湯を張ったバスルームにコートをハンガーで掛けておく

「バスルームに掛けておくと、湯気と一緒に、においを飛ばすことができます」

 梶原さんによれば、これらのにおい取りの方法には注意点があるという。

「コートといっても素材が様々ですが、例えばウールやカシミアなどの素材でも、同じようにご紹介した3つのにおい取り法を行ってかまいません。しかし、水分を過度に与えてしまうと、素材が変化することもありますので、十分注意してください。特に大切なコートであれば、自己責任で行ってください。また、スウェード、メルトン、ファーなどの素材には、アイロンのスチームや霧吹きをかけないようにしましょう。表面に輪ジミができたり、部分的に風合いが変化する可能性があります」

■クリーニング店で「におい取り」ができない場合もある!?



 また、「冬が終わったらコートはクリーニングに出すので、におい取りは自分でしなくても大丈夫」と思ってしまいがちだが、メニューによってはにおいが取れにくいものもあるという。

「クリーニング店によって、におい取りはできる場合とできない場合があると思います。クリーニング店は、通常、ドライクリーニングで施します。ドライクリーニングは、衣類の型崩れのない洗浄になり、水分を使用しないので、においが取れにくいのが現状です。クリーニング店によって名称が異なりますが、“汗抜き”、“Wクリーニング”、“ウエットクリーニング”などの、洗浄に『水』を使用するメニューがあるのが一般的です。受付窓口に、においの懸念を相談し、水を使う洗浄メニューを問い合わせて依頼しましょう」

 あまりにもにおいが気になる場合は、自分でできる方法を試してみよう。自分で行うのが心配な場合には、クリーニング店に相談するのが良さそうだ。来季の冬は、無臭の状態でコートを羽織ることができるようにしよう。