遮蔽物の後ろに隠れた敵をも撃つことができるスマート・ライフルを、米陸軍が開発中だ。

来年初頭にテスト予定
XM25 Counter Defilade Engagement Systemと呼ばれるそのライフルは、スペーステクノロジーを応用した最新鋭航空機などを開発している会社Orbital ATKが、米陸軍と協力して開発したものだ。

プロトタイプはすでに完成しているらしく、来年初頭にテストが予定されている。

チップ入りの銃弾が敵の横で爆発
このライフルの一番の特徴は銃弾にある。銃弾にICチップが埋め込まれており、発射された銃弾は飛んでいる間、ライフル本体のスコープ(正確にはスコープを制御するIC回路)と通信し合う。

そして、敵の真横や後ろなど、あらかじめ指定した地点に来た時に弾が爆発するようになっている。

つまり、遮蔽物の陰にいる敵と戦う際にその敵を直接狙う必要はなく、敵のすぐ横や頭上を狙って撃てば、銃弾が相手の近くで爆発して倒してくれるというわけだ。

レーザー光で距離を正確に測定
銃弾が通信するライフルのスコープは、レーザー光と最新のソフトウエアで狙撃対象との距離を正確に測り、そのデータを銃弾に送る。

狙撃手は、狙撃対象の前後3m以内の距離を自由に指定して銃弾を爆発させることができるらしい。

このライフルがあれば、敵が塹壕にこもった場合でも、空爆せずに倒せるようになるとのことだ。