貧困状態にあると、子どもの脳の構造にまで悪影響が及ぶと報告されている。
貧困だと一生にわたる影響
米国ミシガン大学公衆衛生大学院を含む研究グループが、小児科分野の国際誌ジャマ(JAMA)ペディアトリクス誌のオンライン版で2015年7月20日に報告した。
研究グループは、貧困状態にある家庭に生まれた子どもと成績の関連について注目している。
子どもは、学校の成績が伸びずに、教育レベルも伸びずに終わる場合が多い。子どもの貧困が長く続くほど、教育が不足していって、大人になっても影響は持き、職業にも影響を及ぼす。
ここに脳への影響も加わる可能性について想定した。
400人近くの検証
研究グループは、米国国立衛生研究所(NIH)が2001~07年に行った研究に基づいて、子どもの脳への影響を検証している。
この研究では、MRIで子どもの正常な脳の発達を記録している。対象となったのは、4~22歳の普通に発達している400人近くで、MRI画像は800枚以上となっている。
さらに、それぞれの脳から神経細胞の集まり灰白質の状態のほか、脳で思考や記憶に関わる「海馬」「前頭葉」「側頭葉」などの発達を検証。脳の構造と認知機能や学業成績といった子どもの能力に関わる要素との関係を比べている。
米国の6カ所のセンターで参加者を集め、2年ごとに3回にわたって追跡調査している。
米国住宅都市開発省(HUD)の定義に基づいて、収入、人種、民族の地域的、全国的な人口統計に沿うように対象者は選んでいる。参加した子どものうち4分の1の家庭は、総収入が「米国貧困レベル(FPL)」と呼ばれる米国で最低限と設定する収入基準の2倍を下回っている。
低所得になるほどに
貧困は脳の構造に影響すると突き止めている。
学校に入るために必要とされる能力に関連する脳のいくつかの領域の構造的な違いに結び付いていた。最も貧しい子どもらで最も大きな違いが見られていた。
収入が連邦貧困レベルの1.5倍の水準よりも低い家庭の子どもでは、灰白質の量が発達の基準と比べると、部分的に3~4%低くなっていた。収入が連邦貧困レベルより低くなると、8~10%低かった。
発達における違いは、子どもの学業成績に影響を及ぼし、平均的に、低所得家庭の子どもは共通テストの成績が低くなっていた。
テストの得点の差の20%は、脳の前頭葉と側頭葉の成熟度の違いによる可能性があった。
早期の対策が必要
「収入が連邦貧困レベルの1.5倍を下回る家庭に、子ども時代初期の環境を是正する資源投入が必要」と研究グループは指摘する。
日本でも貧困家庭の問題は共通しており、対策も同様に必要となるかもしれない。
貧困だと一生にわたる影響
米国ミシガン大学公衆衛生大学院を含む研究グループが、小児科分野の国際誌ジャマ(JAMA)ペディアトリクス誌のオンライン版で2015年7月20日に報告した。
研究グループは、貧困状態にある家庭に生まれた子どもと成績の関連について注目している。
子どもは、学校の成績が伸びずに、教育レベルも伸びずに終わる場合が多い。子どもの貧困が長く続くほど、教育が不足していって、大人になっても影響は持き、職業にも影響を及ぼす。
ここに脳への影響も加わる可能性について想定した。
400人近くの検証
研究グループは、米国国立衛生研究所(NIH)が2001~07年に行った研究に基づいて、子どもの脳への影響を検証している。
この研究では、MRIで子どもの正常な脳の発達を記録している。対象となったのは、4~22歳の普通に発達している400人近くで、MRI画像は800枚以上となっている。
さらに、それぞれの脳から神経細胞の集まり灰白質の状態のほか、脳で思考や記憶に関わる「海馬」「前頭葉」「側頭葉」などの発達を検証。脳の構造と認知機能や学業成績といった子どもの能力に関わる要素との関係を比べている。
米国の6カ所のセンターで参加者を集め、2年ごとに3回にわたって追跡調査している。
米国住宅都市開発省(HUD)の定義に基づいて、収入、人種、民族の地域的、全国的な人口統計に沿うように対象者は選んでいる。参加した子どものうち4分の1の家庭は、総収入が「米国貧困レベル(FPL)」と呼ばれる米国で最低限と設定する収入基準の2倍を下回っている。
低所得になるほどに
貧困は脳の構造に影響すると突き止めている。
学校に入るために必要とされる能力に関連する脳のいくつかの領域の構造的な違いに結び付いていた。最も貧しい子どもらで最も大きな違いが見られていた。
収入が連邦貧困レベルの1.5倍の水準よりも低い家庭の子どもでは、灰白質の量が発達の基準と比べると、部分的に3~4%低くなっていた。収入が連邦貧困レベルより低くなると、8~10%低かった。
発達における違いは、子どもの学業成績に影響を及ぼし、平均的に、低所得家庭の子どもは共通テストの成績が低くなっていた。
テストの得点の差の20%は、脳の前頭葉と側頭葉の成熟度の違いによる可能性があった。
早期の対策が必要
「収入が連邦貧困レベルの1.5倍を下回る家庭に、子ども時代初期の環境を是正する資源投入が必要」と研究グループは指摘する。
日本でも貧困家庭の問題は共通しており、対策も同様に必要となるかもしれない。