ホームレス問題は、なにも発展途上国に限った問題ではない。ヨーロッパだけみても、300万人の人が住む家もなく、路上で暮らしている。オーストラリアやカナダでも、ホームレスの人口数は何十万にものぼる。もちろん、ホームレス問題は貧困がひどい国ほど深刻化しているのが現状だ。コロンビアでは950万人以上、ナイジェリアでは2440万人がホームレスといわれている。国際連合人権委員会の報告によると、この世界では実に1億人もの人がホームレスとなり、路上で暮らしているという。
そもそもホームレスになるきっかけとは何だろうか?失業、自宅の差し押さえ、仕事がみつからない、賃貸料を払えないなど理由はいろいろだ。また、社会的な要因も関係している。家庭内暴力や、家庭に無関心な家族、薬物中毒、アルコール中毒、精神病などもホームレス問題を悪化させる原因となっている。
多くの国や州や市にとって、ホームレス問題を解決するのは容易ではない。現NY市長は深刻な問題となっているクラスターサイト住宅(低所得者のシェルター)を減らすのに苦心している。モスクワなどの都市では、ホームレス人口は確実に上昇しているにもかかわらず何の対策もとられていない。フェニックスやサンフランシスコなどの都市では、ホームレス問題改善策として、ホームレスの人々に新聞紙を配り、彼らがそれを売ることで生活費を稼げるような仕組みを設けている。
世界にはさらに深刻なホームレス問題に苦しんでいる都市がたくさんあるということだ。中には、貧困問題も重なり、どこから改善していけばいいのか分からないような都市もある。下記で紹介する15の都市は、ホームレス人口の多い都市トップ15である。
15. アテネ(ギリシャ)
ここ数年で、ギリシャにおけるホームレス人口は2万人にまで増加した。その約半数は、首都であるアテネで路上生活を送っている。アリストテレスやプラトーなど偉大な哲学者を生みだしたこの街は、ギリシャ経済危機により景気は大いに落ち込み、国民は苦しい生活を強いられるようになった。
GDP(国内総生産)は25パーセント激減、失業率は27パーセントまで上昇。収益の大きい事業がたくさんつぶれ、多くの人が鬱病で苦しんでいるという。そのうちの60パーセントの人は、薬物やアルコールに依存するようになった。
14. フェニックス、アリゾナ州(アメリカ)
2014年末、フェニックスには11,314人のホームレスがいた。コミュニティサービスを提供するフェニックス・レスキュー・ミッションによると、ホームレスになる人の主な理由は、失業、家の差し押さえ、立ち退き、ということだ。薬物やアルコール依存、精神病、家庭内暴力などもホームレス問題を悪化させている。
市の調査によると、43パーセントの人は精神的な問題を抱えており、21パーセントは薬物中毒となっている。おおよそ約半数の人たちは、初めてホームレスとなったきっかけは失業や家の差し押さえだったと語っている。アリゾナ州は、アリゾナ州ホームレス住宅委員会やアリゾナ州ホームレス問題対策連合などを設け、教育や支援運動を通しホームレス問題の改善にあたっている。
13. サンフランシスコ、カリフォルニア州(アメリカ)
全米ホームレス連合は、2013年の報告で、サンフランシスコで緊急シェルターで暮らしている人の数は10,373人にのぼると述べている。ホームレス問題にあたる弁護団は、今後数年でこの数字を減らすよう活動を行っている。サンフランシスコでは、1987年に画期的なホームレス対策法が施行されている。ホームレス事情などを綴った「ストリート・シート」と呼ばれる新聞を印刷し、ホームレスの人に配布する、ホームレスの人はそれを売る事で少しでも収入を得る事ができるというものだ。
今日、新聞の発行数は17,000部にまでなり、このような媒体では、北米において最も長く運営されている新聞紙となった。同機関は、1990年には、サンフランシスコで暮らすホームレスの人のため、1,000個あまりの住宅を建てた。
12. ワシントンD.C.(アメリカ)
世界で一番の強国の首都でありながら、コロンビア特別区にあるワシントンD.C.には多くのホームレスがいる。その数は57,000人。そのうち13,000人は、食べ物や着るものもなく、最低基準の生活も送ることの出来ない貧困下にあり、ワシントンの路上に住みついている。10人中5人の成人ホームレスは、年収0ドルで、30パーセントの人に慢性的な健康問題があるという。女性の数が多く、80パーセントはエイズを患っており、慢性的な病気がある。それにも関わらず、彼らの保険手当は激減されている。
11. ボストン、マサチューセッツ州(アメリカ)
ボストンはアメリカでも第3のホームレスの多い大都市だ。緊急シェルターで暮らしている人の数は16,540人と全米一多い。調査によると、25パーセントのホームレスの人には仕事があるが、家を借りるにはほど遠い収入だという。
ボストン公的健康委員会の緊急シェルター委員会の委員長は、ボストンは住宅費が高く、全米でもファミリーホームレス率が一番高いと指摘している。しかし、ボストンではあまり多くの路上生活者はみかけない。その理由は、「シェルターへの権利」という州法が存在し、条件を満たしているホームレスファミリーには、州が責任を持って住む場所を用意すると定められているためだ。
10. サンパウロ(ブラジル)
2011年の政府の調査により、サンパウロには15,000人を超えるホームレスがいることが判明した。サンパウロはブラジル、または南北アメリカ大陸においても、一番人口の多い都市である。しかし、この都市の路上で暮らす人たちの生活は困窮を極めている。おおよそ50パーセントの人は緊急シェルターで暮らしているが、残りの50パーセントは路上暮らしを余儀なくされている。当局の彼らに対する扱いはひどいものだという。
9. ブダペスト(ハンガリー)
ハンガリーでは、ホームレスは事実上違法ということになる。ハンガリー議会は、路上で暮らすホームレスの人を強制的にシェルターに移すための法案を施行した。ブダペストには10,000人のホームレスがおり、そのうち路上暮らしを送る6,000人が法律違反として刑務所送りの可能性に直面している。失業率や借金額が著しく上昇している最中に施行されたこの法案は、人権保護団体に衝撃を与えた。ハンガリー国内全体では、およそ20,000人のホームレスがいる。
8. ブエノスアイレス(アルゼンチン)
ブエノスアイレスには推定15,000人のホームレスがいるといわれている。悲しいことに、そのうちの30パーセントは子供で、13パーセントは老人たちだ。市では対策としてシェルターを用意しているが、その最大収容人数は1,700人と現実からはほど遠い。ホームレス人口は年々増加傾向にあり、反対に就職の可能性は減少している。
アルゼンチンでホームレスになる人の原因は実に多様化している。ある人は、家族と連絡がとれなくなり、ホームレスになったと語った。また、アルゼンチンの路上生活者の多くは借金や薬物乱用などの問題を抱えている。一度、ホームレスになると正式な住所が持てず、公式書類を手にいれることさえ難しいようだ。
7. ムンバイ(インド)
ムンバイの人口は約1250万。そのうち半数以上がムンバイにある数多くのスラムの一角に住んでいる。25,000人にものぼる人が一文無しで路上生活を送っている。家を借りるお金もなく、仕事もない、家族からの支援もない、十分な収入がない、薬物乱用や障害、家庭内暴力などがホームレスとなる主な原因だ。調査では、さらに薬物やアルコール中毒の人が多いことも判明した。また、家主の嫌がらせもホームレスの原因となっている。インドは貧困に苦しむ国で、国連によると、18歳以下の1億5000万の子供たちが路上生活をしており、そのうち6000万人が6歳以下だという。日本の総人口よりもホームレスの子どもたちの数が多いとは驚きだ。
6. ジャカルタ(インドネシア)
実はジャカルタは世界のどの国よりもツイッター率が高い。またほとんどの住民が携帯を2つ持ちしているという都市だ。しかし、同時にジャカルタは、実に2万8000人のホームレスが暮らす都市でもある。スハルト将軍の暴君が始まった頃からホームレス人口は増加した。住民を虐げる政策が施行され、私有地は発展のためという口実で没収された。しかし、実際没収された土地は政府の利をあげるためだけに使われていた。このため、多くの人がホームレスとなり路上で暮らすはめになった。ホームレス人口は年々増加している。さらに、2013年に起きた洪水が大惨事をもたらし、10万にのぼる人が家を失い、ホームレス人口がさらに増える原因となった。
5. メキシコシティー(メキシコ)
メキシコシティーには30,000人のホームレスがいる。受け入れ難いことにその50パーセントが子供たちだ。その主な理由は貧困にある。家庭崩壊や肉体的虐待が貧困の主な理由だ。多くの子供は暴力をふるわれるという恐怖で家から逃げ出す。中には、事件になってから逃げ出す子もいる。ユニセフは18歳以下の子供の25パーセントは厳しい貧困下にいると発表している。
4. モスクワ(ロシア)
ロシアの人口の3.4パーセントはホームレスだ。モスクワには何十万というホームレスがいる。ある調査によると、ロシアにおけるホームレスの人口数は150万人から300万人にのぼるという。この国では第二次世界大戦以降、ホームレス問題はもはや日常化している。
15年間路上で暮らしたユーリは、29歳の時に父を失い、家も失ったという。ユーリの姉は家を売り払うとユーリを家から追い出した。今日、彼は他のホームレスの人と駅で暮らしている。一日の所持金は1500円ほど。このお金で毎日を生き延びなければいけない。
3. ロサンジェルス、カリフォルニア州(アメリカ)
LAの路上は57,000人のホームレスたちの家である。主に独身の男性が多く、半分以上がアフリカ系アメリカ人たちだ。(しかし、LA全体における黒人の割合は9パーセントにしか満たない)。
ホームレスの31パーセントは薬物乱用者で、18パーセントは体の不自由な人たちだ。平均年齢は40歳(女性の場合、平均年齢は下がる)。25パーセントは心の病を抱えている。毎晩、1万2934人のホームレスが、緊急用バウチャーを使用し避難所や収容施設や、モーテルをもとめ街を徘徊している。
2. ニューヨークシティー、ニューヨーク州(アメリカ)
ビッグアップルには、屋根のない家に住む人が6万352人いる。そのうち、25,640人が子供で、22,386人が成人、12,326人が独身だ。新しい市長となったビルデブラシオ氏はホームレス問題の改善を選挙公約としたが、依然としてホームレス人口は上昇の一途をたどっている。
デブラシオ市長は、ホームレスファミリーを保護するため、通常のクラスターサイト住宅から引き離そうとしている。しかし、行政が公共住宅を用意し、移るよう呼びかけても中々事態は上手く進まない。事実、クラスターサイトの住宅数は2,918から3,143に増えている。新市長は今年中に4000人の人をクラスターサイト住宅から引き離す計画を立てている。
1. マニラ(フィリピン
世界一、ホームレスが多い都市マニラ。国際連合人権委員会の報告によると、マニラでは7万にものぼる人々がどこにも行く当てがなく、路上生活を送っているという。そして、同委員会の報告によると、フィリピン全体では120万の子どもたちが生活に苦しみストリートチルドレンとなっている。これらの子どもたちは、マリファナやシャブ、咳止め薬などを使った薬物中毒に陥ったり、劣悪な生活環境から体調不全となったり、小児愛者や外国からのツアー客を目当てにした児童売春に巻き込まれたり、エイズにかかる危険性と常に直面していたりと、さまざまな問題を抱えている。
近年、ローマ法王がフィリピンを訪れた際には、数え切れないほどのストリートチルドレンが捕らえられ、檻の中に閉じ込められたという事実がある。当局によると、ギャングや物乞いからローマ法王を守るために必要な対策だったという。
そもそもホームレスになるきっかけとは何だろうか?失業、自宅の差し押さえ、仕事がみつからない、賃貸料を払えないなど理由はいろいろだ。また、社会的な要因も関係している。家庭内暴力や、家庭に無関心な家族、薬物中毒、アルコール中毒、精神病などもホームレス問題を悪化させる原因となっている。
多くの国や州や市にとって、ホームレス問題を解決するのは容易ではない。現NY市長は深刻な問題となっているクラスターサイト住宅(低所得者のシェルター)を減らすのに苦心している。モスクワなどの都市では、ホームレス人口は確実に上昇しているにもかかわらず何の対策もとられていない。フェニックスやサンフランシスコなどの都市では、ホームレス問題改善策として、ホームレスの人々に新聞紙を配り、彼らがそれを売ることで生活費を稼げるような仕組みを設けている。
世界にはさらに深刻なホームレス問題に苦しんでいる都市がたくさんあるということだ。中には、貧困問題も重なり、どこから改善していけばいいのか分からないような都市もある。下記で紹介する15の都市は、ホームレス人口の多い都市トップ15である。
15. アテネ(ギリシャ)
ここ数年で、ギリシャにおけるホームレス人口は2万人にまで増加した。その約半数は、首都であるアテネで路上生活を送っている。アリストテレスやプラトーなど偉大な哲学者を生みだしたこの街は、ギリシャ経済危機により景気は大いに落ち込み、国民は苦しい生活を強いられるようになった。
GDP(国内総生産)は25パーセント激減、失業率は27パーセントまで上昇。収益の大きい事業がたくさんつぶれ、多くの人が鬱病で苦しんでいるという。そのうちの60パーセントの人は、薬物やアルコールに依存するようになった。
14. フェニックス、アリゾナ州(アメリカ)
2014年末、フェニックスには11,314人のホームレスがいた。コミュニティサービスを提供するフェニックス・レスキュー・ミッションによると、ホームレスになる人の主な理由は、失業、家の差し押さえ、立ち退き、ということだ。薬物やアルコール依存、精神病、家庭内暴力などもホームレス問題を悪化させている。
市の調査によると、43パーセントの人は精神的な問題を抱えており、21パーセントは薬物中毒となっている。おおよそ約半数の人たちは、初めてホームレスとなったきっかけは失業や家の差し押さえだったと語っている。アリゾナ州は、アリゾナ州ホームレス住宅委員会やアリゾナ州ホームレス問題対策連合などを設け、教育や支援運動を通しホームレス問題の改善にあたっている。
13. サンフランシスコ、カリフォルニア州(アメリカ)
全米ホームレス連合は、2013年の報告で、サンフランシスコで緊急シェルターで暮らしている人の数は10,373人にのぼると述べている。ホームレス問題にあたる弁護団は、今後数年でこの数字を減らすよう活動を行っている。サンフランシスコでは、1987年に画期的なホームレス対策法が施行されている。ホームレス事情などを綴った「ストリート・シート」と呼ばれる新聞を印刷し、ホームレスの人に配布する、ホームレスの人はそれを売る事で少しでも収入を得る事ができるというものだ。
今日、新聞の発行数は17,000部にまでなり、このような媒体では、北米において最も長く運営されている新聞紙となった。同機関は、1990年には、サンフランシスコで暮らすホームレスの人のため、1,000個あまりの住宅を建てた。
12. ワシントンD.C.(アメリカ)
世界で一番の強国の首都でありながら、コロンビア特別区にあるワシントンD.C.には多くのホームレスがいる。その数は57,000人。そのうち13,000人は、食べ物や着るものもなく、最低基準の生活も送ることの出来ない貧困下にあり、ワシントンの路上に住みついている。10人中5人の成人ホームレスは、年収0ドルで、30パーセントの人に慢性的な健康問題があるという。女性の数が多く、80パーセントはエイズを患っており、慢性的な病気がある。それにも関わらず、彼らの保険手当は激減されている。
11. ボストン、マサチューセッツ州(アメリカ)
ボストンはアメリカでも第3のホームレスの多い大都市だ。緊急シェルターで暮らしている人の数は16,540人と全米一多い。調査によると、25パーセントのホームレスの人には仕事があるが、家を借りるにはほど遠い収入だという。
ボストン公的健康委員会の緊急シェルター委員会の委員長は、ボストンは住宅費が高く、全米でもファミリーホームレス率が一番高いと指摘している。しかし、ボストンではあまり多くの路上生活者はみかけない。その理由は、「シェルターへの権利」という州法が存在し、条件を満たしているホームレスファミリーには、州が責任を持って住む場所を用意すると定められているためだ。
10. サンパウロ(ブラジル)
2011年の政府の調査により、サンパウロには15,000人を超えるホームレスがいることが判明した。サンパウロはブラジル、または南北アメリカ大陸においても、一番人口の多い都市である。しかし、この都市の路上で暮らす人たちの生活は困窮を極めている。おおよそ50パーセントの人は緊急シェルターで暮らしているが、残りの50パーセントは路上暮らしを余儀なくされている。当局の彼らに対する扱いはひどいものだという。
9. ブダペスト(ハンガリー)
ハンガリーでは、ホームレスは事実上違法ということになる。ハンガリー議会は、路上で暮らすホームレスの人を強制的にシェルターに移すための法案を施行した。ブダペストには10,000人のホームレスがおり、そのうち路上暮らしを送る6,000人が法律違反として刑務所送りの可能性に直面している。失業率や借金額が著しく上昇している最中に施行されたこの法案は、人権保護団体に衝撃を与えた。ハンガリー国内全体では、およそ20,000人のホームレスがいる。
8. ブエノスアイレス(アルゼンチン)
ブエノスアイレスには推定15,000人のホームレスがいるといわれている。悲しいことに、そのうちの30パーセントは子供で、13パーセントは老人たちだ。市では対策としてシェルターを用意しているが、その最大収容人数は1,700人と現実からはほど遠い。ホームレス人口は年々増加傾向にあり、反対に就職の可能性は減少している。
アルゼンチンでホームレスになる人の原因は実に多様化している。ある人は、家族と連絡がとれなくなり、ホームレスになったと語った。また、アルゼンチンの路上生活者の多くは借金や薬物乱用などの問題を抱えている。一度、ホームレスになると正式な住所が持てず、公式書類を手にいれることさえ難しいようだ。
7. ムンバイ(インド)
ムンバイの人口は約1250万。そのうち半数以上がムンバイにある数多くのスラムの一角に住んでいる。25,000人にものぼる人が一文無しで路上生活を送っている。家を借りるお金もなく、仕事もない、家族からの支援もない、十分な収入がない、薬物乱用や障害、家庭内暴力などがホームレスとなる主な原因だ。調査では、さらに薬物やアルコール中毒の人が多いことも判明した。また、家主の嫌がらせもホームレスの原因となっている。インドは貧困に苦しむ国で、国連によると、18歳以下の1億5000万の子供たちが路上生活をしており、そのうち6000万人が6歳以下だという。日本の総人口よりもホームレスの子どもたちの数が多いとは驚きだ。
6. ジャカルタ(インドネシア)
実はジャカルタは世界のどの国よりもツイッター率が高い。またほとんどの住民が携帯を2つ持ちしているという都市だ。しかし、同時にジャカルタは、実に2万8000人のホームレスが暮らす都市でもある。スハルト将軍の暴君が始まった頃からホームレス人口は増加した。住民を虐げる政策が施行され、私有地は発展のためという口実で没収された。しかし、実際没収された土地は政府の利をあげるためだけに使われていた。このため、多くの人がホームレスとなり路上で暮らすはめになった。ホームレス人口は年々増加している。さらに、2013年に起きた洪水が大惨事をもたらし、10万にのぼる人が家を失い、ホームレス人口がさらに増える原因となった。
5. メキシコシティー(メキシコ)
メキシコシティーには30,000人のホームレスがいる。受け入れ難いことにその50パーセントが子供たちだ。その主な理由は貧困にある。家庭崩壊や肉体的虐待が貧困の主な理由だ。多くの子供は暴力をふるわれるという恐怖で家から逃げ出す。中には、事件になってから逃げ出す子もいる。ユニセフは18歳以下の子供の25パーセントは厳しい貧困下にいると発表している。
4. モスクワ(ロシア)
ロシアの人口の3.4パーセントはホームレスだ。モスクワには何十万というホームレスがいる。ある調査によると、ロシアにおけるホームレスの人口数は150万人から300万人にのぼるという。この国では第二次世界大戦以降、ホームレス問題はもはや日常化している。
15年間路上で暮らしたユーリは、29歳の時に父を失い、家も失ったという。ユーリの姉は家を売り払うとユーリを家から追い出した。今日、彼は他のホームレスの人と駅で暮らしている。一日の所持金は1500円ほど。このお金で毎日を生き延びなければいけない。
3. ロサンジェルス、カリフォルニア州(アメリカ)
LAの路上は57,000人のホームレスたちの家である。主に独身の男性が多く、半分以上がアフリカ系アメリカ人たちだ。(しかし、LA全体における黒人の割合は9パーセントにしか満たない)。
ホームレスの31パーセントは薬物乱用者で、18パーセントは体の不自由な人たちだ。平均年齢は40歳(女性の場合、平均年齢は下がる)。25パーセントは心の病を抱えている。毎晩、1万2934人のホームレスが、緊急用バウチャーを使用し避難所や収容施設や、モーテルをもとめ街を徘徊している。
2. ニューヨークシティー、ニューヨーク州(アメリカ)
ビッグアップルには、屋根のない家に住む人が6万352人いる。そのうち、25,640人が子供で、22,386人が成人、12,326人が独身だ。新しい市長となったビルデブラシオ氏はホームレス問題の改善を選挙公約としたが、依然としてホームレス人口は上昇の一途をたどっている。
デブラシオ市長は、ホームレスファミリーを保護するため、通常のクラスターサイト住宅から引き離そうとしている。しかし、行政が公共住宅を用意し、移るよう呼びかけても中々事態は上手く進まない。事実、クラスターサイトの住宅数は2,918から3,143に増えている。新市長は今年中に4000人の人をクラスターサイト住宅から引き離す計画を立てている。
1. マニラ(フィリピン
世界一、ホームレスが多い都市マニラ。国際連合人権委員会の報告によると、マニラでは7万にものぼる人々がどこにも行く当てがなく、路上生活を送っているという。そして、同委員会の報告によると、フィリピン全体では120万の子どもたちが生活に苦しみストリートチルドレンとなっている。これらの子どもたちは、マリファナやシャブ、咳止め薬などを使った薬物中毒に陥ったり、劣悪な生活環境から体調不全となったり、小児愛者や外国からのツアー客を目当てにした児童売春に巻き込まれたり、エイズにかかる危険性と常に直面していたりと、さまざまな問題を抱えている。
近年、ローマ法王がフィリピンを訪れた際には、数え切れないほどのストリートチルドレンが捕らえられ、檻の中に閉じ込められたという事実がある。当局によると、ギャングや物乞いからローマ法王を守るために必要な対策だったという。