化学肥料や農薬を使用していない野菜や果物、また添加物を入れていないオーガニック食品。健康志向が高まるにつれ、日本でも注目を集めている。

しかし健康的といわれるオーガニック食品だが、実際にどれだけ体に良いものなのか、なかなか実感できないのも事実。

ある家族の食事をすべてオーガニックに
そこで、スウェーデンの研究機関であるIVL Swedish Environmental Research Instituteは、ある一家を対象に、家で使う食品をすべてオーガニックのものに替えてもらう実験を実施した。

オーガニック食品に切り替える前と後で、家族の尿を採取し、体内に残る化学物質の量の変化を調べたのだ。

複数の農薬成分を検出
「環境や体に優しい」と言われるオーガニック食品だが、いかんせん値段が高い。それが理由で、これまで食材には特にこだわってこなかったという一家。

最初に尿検査を実施したところ、家族全員の尿から複数の農薬の成分が検出された。同機関のJorgen Magner氏によると、殺虫剤、防かび剤、植物成長調整剤の成分だという。

長女も「私たち、農薬食べてたんだね…」と愕然とした様子。

続いてキッチンにあるすべての食品をオーガニックのものに入れ替えた。


農薬量が激減
前回と同様尿検査を実施したところ、わずか2週間で子どもたちの体からほとんどすべての農薬が“消え失せた”という結果に。

「そうとわかれば、それに子どもたちのことを考えたら、もう元の食生活には戻したくない」とお母さん。

同氏いわく「農薬を撒布された食べ物を、長期にわたって摂取するとどうなるのかほとんどわかっていない。特に単独では問題なくても、組み合わさることでより有害となる科学物質もある」とのこと。

誰もが「今すぐオーガニックに替えたい!」と思ってしまうであろう調査結果は、動画として5月4日に公開され、再生回数は450万回に迫る勢いである。