プロボクシングで史上初めて無敗で5階級を制覇したWBC&WBA世界ウエルター級王者フロイド・メイウェザー(38=米国)と、6階級制覇のWBO同級 王者マニー・パッキャオ(36=フィリピン)が激突する「世紀のメガマッチ」(米ラスベガス)が、いよいよ2日(日本時間3日)に迫った。4月29日(同 30日)には両雄が会見に臨んだが、現地ではこの試合のチケットに「2枚で約3600万円」という驚がくの値段がつけられた。メガマッチフィーバー、ここ に極まれりだ。

 21世紀はまだ85年も残っているというのに、米国メディアが「今世紀最大のファイト」と呼ぶ超絶の大決戦。一般向けのチケットは4月23日に発売開始 となったが、試合会場のMGMグランドアリーナ(ネバダ州ラスベガス)の収容人数が約1万6500人なのに対し、売り出されたのはたったの500枚だっ た。

 わずか1分ほどで完売となったが、ほとんどのチケットはメイウェザーとパッキャオの両陣営がキープしたため、市場に出回らなかった。そこで現地ではすさまじい争奪戦が繰り広げられ、異常なまでの価格高騰が起きている。

 一般ファン向けチケットの「定価」は1500~7500ドル(約18万~90万円)。リングサイドの特別席は1万ドル(約120万円)。だが、現地ホテ ルから常連客に送られてきた案内で提示された金額はなんと、なんと!「2枚で30万ドル(約3600万円)」という驚きの値段だった。

 通常、ラスベガスで開催されるボクシングの興行は、カジノやホテルが優良顧客を招待するのが一般的。プライベートジェットで乗りつける各国のセレブたちは時に億単位のおカネを使っていく。このため元は十分に取れる、というのがこの街独特のシステムだ。

 ところが、今回ばかりはとにかくチケットがない。特に「上客」をもてなすのにふさわしいリングサイド席の入手は困難を極めている。やっとの思いで手に入 れたプラチナチケットは、いつものように無条件で常連客に配るわけにもいかず、前述のようなとんでもない値段をつけて、購入を呼びかける異常事態になって いるのだ。

 これだけの値段がつくと、チケット偽造を企てるやからが出てきても不思議ではない。だが、この試合のチケットは見慣れた紙製ではなく、A4くらいのサイ ズで厚さ5ミリほどもある「プレート」製で様々な偽造対策が施されている。さらに試合まで1週間を切ってから購入者へのチケット受け渡しを開始。これも 「コピー」を作製する期間を少しでも短くするための方策だとみられる。

 米経済誌「フォーブス」は入場料収入を7500万ドル(約90億円)と予想した。ただ、一番安いチケットでも100万円前後で取引されており、実際に動 く金額は、想定をはるかに上回ることは確実だ。同誌はスポンサー収入やテレビのペイ・パー・ビュー(PPV)を含めた総収入は4億2000万~4億 4000万ドル(約500億~528億円)と算出したが、PPVの視聴者数が伸びれば収入もさらに増えることになる。

 29日の会見ではメイウェザーが「ボクシング史上最大の一戦を戦う時がやって来た。パッキャオのファンも含め、世界中で応援してくれる人々に感謝して臨 む」とコメント。パッキャオも「最善を尽くして、最高の試合をする。歴史に残る試合をして、全世界の人々と感動を共有したい」と力を込めた。

 両者のファイトマネーの合計額は2億ドル(約240億円)超。何から何まで桁違いのビッグファイトだが、金額に見合った試合内容になることを祈るばかりだ。