韓国・国民日報によると、北朝鮮が使用するアサルトライフルAK-74の弾丸が完全に貫通することが判明して韓国社会に衝撃を与えた韓国軍の「多機能防弾服」について、韓国軍が「無用の長物」と知りながら使用していたことが明らかになった。

報道によると、問題の防弾服についてはテストを行った特殊戦司令部の隊員から「生存性が低い」「肩のプロテクターのせいで射撃が制限される」「速やかに外せないため、緊急時の生存率が低い」などとして「不適切」という報告が上がっていた。

にもかかわらず、当時の特戦司令部軍需処長がこうした報告を無視。さらにテスト結果報告書を偽造し、2062着(13億ウォン相当)を調達した。2010年から2012年にかけて、特殊戦司令部に納品されたという。

検察側は、虚偽公文書作成などの疑いで大佐を拘束・起訴しており、防弾服メーカーとの間で金品の授受がなかったかなどを調べている。

韓国軍は昨年、AK-74が貫通しない新たな防弾服を導入しており、"不良防弾服"は現在使われていないという。