一緒に旅行する予定だった人が行けなくなった時、航空券の搭乗者名を変更して使用することができないのをご存じだろうか。しかし別人であったとしても、同姓同名ならば、それを使うことができる。

そんな制度を利用して、あるカナダ人男性が、同じ名前の女性をネットで募集し、世界旅行をしたというニュースが報じられた。

彼女に振られ、同姓同名の女性を募集

男性の名前はジョーダン・アクサニさん。不動産開発を手掛ける28歳。彼は当時付き合っていた女性、エリザベス・ギャラガーさんと、一生に1度の世界一周旅行の予約をしていた。

しかし旅の前に、ジョーダンさんは彼女に振られてしまう。そこで彼はレディットというサイトを利用し、無料で一緒に世界旅行へ行ってもらえる、同姓同名の女性パートナーを募集した。

その結果選ばれたのが、カナダ東部のノバスコシア州に住む、エリザベス・ギャラガーさん。彼女は23歳の学生で、慈善団体でボランティアとしても働いていた。

叔母たちの積極的な勧めで出発

エリザベスさんの家族は、その話を聞いて衝撃を受けたという。また彼女には長い間付き合っていた男性もおり、他の男性と旅をすることに快くは思っていなかった。

しかし彼女の叔母たちは無料で行ける世界旅行について口を揃え、「もしこの申し出を受けないとしたら、あなたはどうかしてるわ」と言い、積極的に勧めた。

そして完全な他人である2人は、去年の12月21日に世界一周の旅へ出発した。

プラトニックな関係のまま過ごす

彼らはカナダのトロントから、ニューヨーク、ミラノ、ベニス、ウィーン、プラハ、ニューデリー、タイのカオラック、香港を巡った。

エッフェル塔に登ったり、プラハでは大観覧車に乗ったり、タイではドライブも楽しんだ。しかし2人は完全にプラトニックな間柄だった。彼らはクリスマスをウィーンで迎えたが、当日はほとんど離れたままで、エリザベスさんは彼氏に電話をかけていたという。

またエリザベスさんが観光名所を回るのが好きだったのに対し、ジョーダンさんは地元の人が集まっている場所を巡っていたようだ。

彼はBBC のインタビューの中で次のように語った。
「私は高いところが苦手でした。ところが彼女はできる限り高い場所へ、私を連れて行ったんです。エッフェル塔とか、バンコックにある世界で最も高いバーとか。そして高いのが苦手な私をからかうのです」

兄妹のような絆が生まれる

1月8日、2人はカナダに帰国する。肝心な点は、お互いに恋心が芽生えたかどうかということ。しかし彼らの間に、ロマンスは生まれなかった。それよりもどうやら兄妹のような絆が育まれていたようだ。

ジョーダンさんは、レディットのサイトの中で次のように書き込んでいる。
「僕はチケットを無駄にしないために、誘ったと考えたくはない。それに親交やロマンスやビジネスを探していたわけではない。ただ旅した仲間が楽しんで、この経験を最大限活用してほしいと願っているだけだ」