世界中に散らばる中国人留学生の間で、「代購(タイコウ)」と呼ばれる代理購入ビジネスが広まっている。留学先の有名ブランド店で商品を購入、インターネット経由で中国の顧客に売りさばく。
中国電子商務研究センターの調べによると、2013年の代購の市場規模は744億元(約1兆4000億円)にまで拡大した。あまりのブームに歯止めをかけるため、当局が規制に乗り出す事態にまで発展している。
話題の「代購」で稼ぐ2人の中国人留学生に話を聞いた。
ニューヨークで学ぶ大学院生の張氏は、空き時間を利用して高級デパートに繰り出すのが習慣だ。エルメスの「バーキン」のような、高級ブランドの人気商品を買い付けて回る。
張氏はCNNに取材に対し、「シャネルのバッグ1個で200~300ドルぐらい。エルメスならもっと稼げる」と語る。中国ではぜいたく品に対して高額の消費税が課されており、ブランド品は米国のほうが30%程度安いという。
海外居住者に代理購入を依頼し、この「ぜいたく税」を回避することで、ブランド品が安く手に入る仕組みになっている。
コンサルティング大手のベイン・アンド・カンパニーの調べによると、ブランド品購入に最も支出しているのが中国人で、世界の高級品購入の29%を占めている。
海外旅行者が代理購入する例が主だが、張氏のような留学生の買い手も増えてきた。ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京といった大都市で勉強する若い中国人留学生が、こうした代理購入ビジネスを即席で立ち上げており、「並行輸入」とも言われる。
張氏は、短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」やメッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」に月に1回、最新商品の写真を掲載し、顧客を募っている。顧客の側では、代購の手数料も含めた金額を銀行振替で送金する仕組みだ。
多い時は月に6個のバッグを買い付け、これまで約50人の顧客のために代理購入してきた。
一方、パリを拠点にする李氏は、フランスの店舗を中心に買い付けし、月に6000ドル以上を稼ぐ。経営学修士(MBA)課程を修了しているが、今のところ、代理購入以外のキャリアを追求する気はない。「ブランド品が好きだし、代購は他の仕事よりも簡単」と話す。
ただ、代理購入ビジネスは不安定だ。
特に、習近平(シーチンピン)国家主席が推進する反汚職運動の影響により、中国でぜいたく品の売り上げが急激に落ちたことから、李氏の仕事も打撃を受けた。
「ぜいたく禁止令」の徹底を受けて、自己顕示や官僚への贈答用にブランド品を購入する中国人顧客が減ったためだ。
さらに、これまで当局の警戒をかいくぐって行われてきた代理購入ビジネスだが、ついに関税当局の目にとまり、規制のメスが入りつつある。中国税関総署は8月1日、「国境を越える電子商取引」に従事する個人に対し、輸出入品リストを提出するよう定めた。従わない場合は密輸とみなされる場合もある。
法を犯すリスクを取ってまで代理購入ビジネスを続ける留学生は少ないだろうとの見方もあるが、張氏も李氏も意に介さない。
李氏は「密輸だと証明することはできない。製品は合法的に購入している」と話す。張氏も、代購はあくまでアルバイトに過ぎないとしながらも、これだけ割の良い副業をすぐにやめる気にはなれないそうだ。
中国の就職事情は厳しく、本国で働き口をみつけるのは留学生でも難しいという事情もあるという。
中国電子商務研究センターの調べによると、2013年の代購の市場規模は744億元(約1兆4000億円)にまで拡大した。あまりのブームに歯止めをかけるため、当局が規制に乗り出す事態にまで発展している。
話題の「代購」で稼ぐ2人の中国人留学生に話を聞いた。
ニューヨークで学ぶ大学院生の張氏は、空き時間を利用して高級デパートに繰り出すのが習慣だ。エルメスの「バーキン」のような、高級ブランドの人気商品を買い付けて回る。
張氏はCNNに取材に対し、「シャネルのバッグ1個で200~300ドルぐらい。エルメスならもっと稼げる」と語る。中国ではぜいたく品に対して高額の消費税が課されており、ブランド品は米国のほうが30%程度安いという。
海外居住者に代理購入を依頼し、この「ぜいたく税」を回避することで、ブランド品が安く手に入る仕組みになっている。
コンサルティング大手のベイン・アンド・カンパニーの調べによると、ブランド品購入に最も支出しているのが中国人で、世界の高級品購入の29%を占めている。
海外旅行者が代理購入する例が主だが、張氏のような留学生の買い手も増えてきた。ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京といった大都市で勉強する若い中国人留学生が、こうした代理購入ビジネスを即席で立ち上げており、「並行輸入」とも言われる。
張氏は、短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」やメッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」に月に1回、最新商品の写真を掲載し、顧客を募っている。顧客の側では、代購の手数料も含めた金額を銀行振替で送金する仕組みだ。
多い時は月に6個のバッグを買い付け、これまで約50人の顧客のために代理購入してきた。
一方、パリを拠点にする李氏は、フランスの店舗を中心に買い付けし、月に6000ドル以上を稼ぐ。経営学修士(MBA)課程を修了しているが、今のところ、代理購入以外のキャリアを追求する気はない。「ブランド品が好きだし、代購は他の仕事よりも簡単」と話す。
ただ、代理購入ビジネスは不安定だ。
特に、習近平(シーチンピン)国家主席が推進する反汚職運動の影響により、中国でぜいたく品の売り上げが急激に落ちたことから、李氏の仕事も打撃を受けた。
「ぜいたく禁止令」の徹底を受けて、自己顕示や官僚への贈答用にブランド品を購入する中国人顧客が減ったためだ。
さらに、これまで当局の警戒をかいくぐって行われてきた代理購入ビジネスだが、ついに関税当局の目にとまり、規制のメスが入りつつある。中国税関総署は8月1日、「国境を越える電子商取引」に従事する個人に対し、輸出入品リストを提出するよう定めた。従わない場合は密輸とみなされる場合もある。
法を犯すリスクを取ってまで代理購入ビジネスを続ける留学生は少ないだろうとの見方もあるが、張氏も李氏も意に介さない。
李氏は「密輸だと証明することはできない。製品は合法的に購入している」と話す。張氏も、代購はあくまでアルバイトに過ぎないとしながらも、これだけ割の良い副業をすぐにやめる気にはなれないそうだ。
中国の就職事情は厳しく、本国で働き口をみつけるのは留学生でも難しいという事情もあるという。