英家電メーカーのダイソンは、加湿に使う水の中のバクテリアをほぼ完全に除菌してから、部屋をまんべんなく潤すことができる加湿器 を、世界に先駆けて11月6日から日本で売り出すと発表した。店頭参考価格は、税込み6万3504円。

 加湿器 内部で菌が増える恐れがあるとして構造から見直し、よくあるフィルターやスポンジをなくした。紫外光のライトをタンクの水の一滴一滴に2度あてて、中のバクテリアを除菌するという。「ループ」と呼ばれる輪に開けられた幅1ミリほどの溝を通り、前面から水が霧状になって吹き出す。外形は、同社の羽根のない扇風機と似ていて、タンクに水を入れないと扇風機としても使え、霧状の水の代わりに風が出てくる。8畳用で色はシルバーとサテンブルーの2色。

 ダイソンにとって加湿器 は、掃除機、扇風機、ハンドドライヤー(手洗い乾燥機)に続く新分野で、ロボット掃除機も来春、日本で先行投入する方針だ。「新しい技術に関心を示してくれる」(同社)と、日本を重視する姿勢を強めている。(伊沢友之)