世界有数の医療大国・日本。最新の厚生労働省の調査によれば、日本人の平均寿命は女性が86.41歳で世界一、男性が79.94歳で世界5位となった。また平均寿命とは別に、人間が「日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる」期間の指標として定義される「健康寿命」は、日本人の女性が73.62歳、男性が70.42歳となっている(2012年・厚生労働省調べ)。
年金の受け取り開始を75歳まで遅らせ、支給額を増やす国民年金の「繰り下げ案」が提案されているように、超高齢化社会を控えた今後の日本では「健康に長く生きる」ため、個々人での健康管理がより一層求められるに違いない。
そのような中、『薬が病気をつくる』という衝撃的なタイトルの本が刊行され話題となっている。著者は薬剤師・栄養学博士の宇多川久美子さん。「薬に頼らず健康で長生きする方法」と副題が付けられた同書は、我々の「薬ありき」で考える健康維持の常識に一石を投じている。
医療の現場に身を置く中で「薬を使わない薬剤師」を目指したという宇多川さんに、お話を伺った。
「私自身、毎日17錠の薬を飲んでいました」
「薬剤師になった時は『薬で人が救えるんだ』と思っていましたし、私自身、10年前まで毎日17錠の薬を飲んでいたんですよ」と語る宇多川さん。「薬に頼らない」健康的な生き方について意識したのは、自身の経験からだという。「私が薬を飲んでいたのは『頚椎がずれている』と診断されたからでした。整形外科の先生に『肩こりや頭痛もあるから、一生うまく薬と付き合っていくしかないですね』と言われ、納得していました」
「でも、ある時、日常生活を少し変える工夫をしただけで、肩こりも頭痛も無くなったんですね。『食べ物をちょっとだけ見なおす』とか『猫背の姿勢を変える』とか『歩き方を変える』とか、本当にだれでも出来る事ばかりです。それで、飲んでいた薬をすべて手放す事ができました。『人って、自分で自分の体の声を聞いたりとか、体を自分のために整えていくと、しっかりと体が応えてくれる』という事に気づいたんです」
「1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬」
健康な生き方のため、本当に必要なのは「生活習慣の見直し」であると実感した宇多川さん。「薬剤師として『患者さんに薬を一生飲み続けてもらうのか、薬を止める選択肢も提案すべきなのか』と考えていた時に、「厚生労働省のホームページで衝撃的な一言を見つけたんですよ。それは『1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬』。答えは、ここにあったと思いました。そして、これを自分がしっかり伝えられるようなろうと決意したんです」

年金の受け取り開始を75歳まで遅らせ、支給額を増やす国民年金の「繰り下げ案」が提案されているように、超高齢化社会を控えた今後の日本では「健康に長く生きる」ため、個々人での健康管理がより一層求められるに違いない。
そのような中、『薬が病気をつくる』という衝撃的なタイトルの本が刊行され話題となっている。著者は薬剤師・栄養学博士の宇多川久美子さん。「薬に頼らず健康で長生きする方法」と副題が付けられた同書は、我々の「薬ありき」で考える健康維持の常識に一石を投じている。
医療の現場に身を置く中で「薬を使わない薬剤師」を目指したという宇多川さんに、お話を伺った。
「私自身、毎日17錠の薬を飲んでいました」
「薬剤師になった時は『薬で人が救えるんだ』と思っていましたし、私自身、10年前まで毎日17錠の薬を飲んでいたんですよ」と語る宇多川さん。「薬に頼らない」健康的な生き方について意識したのは、自身の経験からだという。「私が薬を飲んでいたのは『頚椎がずれている』と診断されたからでした。整形外科の先生に『肩こりや頭痛もあるから、一生うまく薬と付き合っていくしかないですね』と言われ、納得していました」
「でも、ある時、日常生活を少し変える工夫をしただけで、肩こりも頭痛も無くなったんですね。『食べ物をちょっとだけ見なおす』とか『猫背の姿勢を変える』とか『歩き方を変える』とか、本当にだれでも出来る事ばかりです。それで、飲んでいた薬をすべて手放す事ができました。『人って、自分で自分の体の声を聞いたりとか、体を自分のために整えていくと、しっかりと体が応えてくれる』という事に気づいたんです」
「1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬」
健康な生き方のため、本当に必要なのは「生活習慣の見直し」であると実感した宇多川さん。「薬剤師として『患者さんに薬を一生飲み続けてもらうのか、薬を止める選択肢も提案すべきなのか』と考えていた時に、「厚生労働省のホームページで衝撃的な一言を見つけたんですよ。それは『1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬』。答えは、ここにあったと思いました。そして、これを自分がしっかり伝えられるようなろうと決意したんです」
