テレビショッピング大手「ジャパネットたかた」の髙田明社長が来年1月に社長を退任する事が明らかになった。同社長は2年ほど前から退任する意向を示していた。

経営センスが高い評価を受けていた髙田明社長
独特の高音と九州訛りのイントネーションで「よろしくおねがいします~!」と叫ぶ髙田明社長は1986年にジャパネットたかたの前身、「株式会社たかた」を設立した。カメラ店ソニーショップを経て、1990年にラジオショッピングに参入し、成功を収める。

さらに94年からテレビショッピングに参入し、着実に売上高を伸ばした。1999年より社名を現在の「ジャパネットたかた」に改めたのである。この後、学校や職場で「たかた」さんのあだ名が「ジャパネット」になるケースが急増した。

リスクマネジメントの成功例として語られている
2004年に発生した顧客リスト流出事件では、詳細が不明であるにもかかわらず即座に謝罪し、全ての販売活動を中止した。さらに、事業中止中に関係各社を回り謝罪したのである。そして、犯行が社員によるものであったことを包み隠さず公表した。

この潔い対応が顧客の信頼を逆に掴むこととなり、150億円にも膨れ上がったと言う赤字を事業再開後、直ぐに回収する事ができたのである。髙田明社長の対応は現在もリスクマネジメントの成功例として語られる事が多い。

次期社長は息子の髙田旭人副社長
危機を乗り越え現在に至るジャパネットたかたの次期社長は、副社長で息子の髙田旭人氏だ。現社長は複数のメディアで息子に社長職を譲る旨を公言しており、既定路線だった。

1番の心配事は、髙田明社長がテレビから姿を消してしまうのではないかと言う事だ。現在でもテレビショッピングや広告などに自ら出演し、あの高音で視聴者に商品をアピールし続ける同社長だけに、一線から姿を消すと言う事になると、寂しい気持ちだけではなく、売上にも影響しそうだ。

ジャパネットたかたの今後に注目だ。