ケニー・ズーさんは4月18日から21日にかけて北朝鮮を訪問した。グーグルグラスを見た北朝鮮の当局者は、「一目で撮影機能を持つ端末と見抜いた」という。最初は不信感を持たれたていろいろ質問されたりしたが、質問に答えて自由に操作させると、満足した様子でそれ以上は問い詰めなかったという。
当局者が操作しながらうっかり自分を撮影した写真もあったが、ズーさんは自分やこの人物の身を案じ、その写真の公開は思いとどまったとしている。
ズーさんが見聞きした主な内容は以下の通り。


・北朝鮮のエアコンは、韓国との非武装地帯ではサムスン電子製が使われていたが、それ以外で目にしたエアコンと冷蔵庫の99%は中国製だった

・幹線道路はでこぼこで、周辺では人々が食用に山菜を掘っている様子だった
・ツアーガイドは「韓国の方が北朝鮮よりいいですか?」と尋ねたが、韓国の写真を見ることは拒んだ

・このガイドはソウルに地下鉄が12路線以上あるとは信じられないと言い、金正恩(キムジョンウン)第1書記のスイス留学経験については聞いたことがなかったと証言。中国の汚職問題については知っていても、韓国で起きたフェリー沈没事故のことは知らなかった

・別のガイドは「アップルかソニーか」と尋ねた

・羊角島ホテルには5階のボタンがなかった

・自動車は中国製が約60%を占め、日産やトヨタなどの日本車は約20%、北朝鮮の平和自動車と韓国の現代自動車がそれぞれ5%、残り10%は独メルセデス・ベンツなどの車だった