“焦げ”を食べるとがんになる、と言われているが、それでも「あの香ばしさがスキ」という人もいるだろう。

特にこれから来るバーベキューシーズンは、グリルの上でこんがり焼いたお肉を存分に楽しみたい。そんなときは、肉を焼く前にビールに浸して味付けをすることで、安心してお焦げを味わえるようになるという。

ビールが発がん性物質の生成を抑制

肉を高温で料理したときに発生する多環芳香族炭化水素(PAHs)。タバコの煙や車の排ガスにも含まれているこの化学物質には、発がん性があるとされている。

ところが、Journal of Agricultural and Food Chemistryに掲載された調査によると、グリルで火を通す前に肉をビールに浸すことで、この物質が生成されるのを抑えられることがわかったそう。

実験では、豚肉を4時間ピルスナー、ノンアルのピルスナー、黒ビールにそれぞれ漬け込み、その後ウェルダンに焼いたところ、PAHs値が著しく減少したという。

黒ビールが最も効果的

なお、今回の実験に使用したビールのうち、黒ビールが最も効果的で、ビールに漬けなかった肉と比べると8つの主なPAHs値が5割以上少なかったとか。