NYのブラックマンデー到来、日本のバブル崩壊などを予言した著名投資家マーク・ファーバー氏(Marc Faber Limited)がこのたび来日し、「現在の金融制度はいずれ破綻する。それがいつかわ分からないが、そのために私は30年間も毎月、金を購入している」と、金現物の積み立てをしていることを明らかにした。

 ファーバー氏は70年代からウォール街で働き始め、その後は香港を拠点とした時代には日本などアジア株にも投資を行い、新興国株についても造詣が深い。現在はタイに在住だがバロンズ、CNBCなどでも定期的にコメントし、先見の明のある予測で影響力は強い。それは、これまでに次のようなことをズバりと言い当てているからだ。

1987年 NY株式市場のブラックマンデー到来
1990年 日本のバブル崩壊(8000円まで下げると予見)
2003年 日本株の上昇
2007年 世界的な株安の到来
2014年 ?

 今回述べたことで、大きな流れとしては、政府や中央銀行による信用拡大はすでに経済の拡大にはつながらず、世界のマネーだけが膨張した。現在の紙のマネーによる金融市場はいずれつぶれるが、そうなった際に最も値が下がりにくいもの、つまり金を購入しておけという警告だ・

 今のマーケットは政府が何度も市場介入することによって、不確実性の高いマーケットになりました。バブルと暴落を繰り返し、わずかの人だけがとんでもない恩恵を受けています。わたしが70年代にウォールストリートにいた時は、ビリオネアは世界に1、2人くらいでした。しかし、今は1000人以上います。

 香港のハンセン指数が暴落した時も、経済的にはダメージはほとんどなかったのです。

■金を買って安全な場所に置くしかない

 70年代にはレバレッジがなかったので、73年ごろの香港のデベロッパーはお金を借りなかったのです。それは負債がいけないことだと言われてきたからです。

 金融緩和は70年代には設備投資に使われ、消費にも流れていきました。1ドルの金融緩和で経済活動は4ドル以上伸びたのですが、今は0.08ドルしか伸びないのです。政権がどちらになっても(民主、共和)、信用拡大をしても経済にはマイナスの影響を与えます。 中央銀行には学者やビジネスをわかっていないような人ばかりで、そんな人たちが動かす世の中になっているのです。例えば日経平均株価を上げようとすると、もっとお札を刷るしかありません。そもそも政府のやることはクレイジーなのです。

今の金融市場はいずれはつぶれるし、それがいつかわわからない。明日かもしれません。今や何兆ドルの取引が1日で行われています。まるでカジノです。

 私は世界中の金融市場が崩壊すると見て、30年間毎月、金を買い続けています。(置き場所は)シンガポール、ドバイなど、彼氏を信用できるのならば、ベッドの下に置いておくのもいいかもしれませんね。

 全部の資産がゼロになった時には金も下がりますが、ゼロにはならないでしょう。保険のようなものです。

 以上、発言の主要部分を抜き出したが、70年代と比較にならない信用経済の拡大により、バブルの崩壊は破壊力が大きくなっている。

 現在NYの金先物市場は、1オンス=1377.40ドル(3月17日)。株式市場が絶好調な中で、1100ドル台から切り上げてきており、密かな注目を集めているようだ。