福建省アモイ市にある野生動物園でこのほど、シカの一種、ダマジカのオス1頭が死亡した。解剖の結果、死亡したダマジカの腹部から4キログラム分のビニール袋が出てきたことが明らかになった。中国新聞社が18日報じた。

ダマジカのオスが死亡したのは、同市の海滄野生動物園。動物園は、死亡したオスに連れ添っていたメス1頭も食欲不振に陥っていたと伝えた。

獣医がオスの死体を解剖したところ、胃の中に4キログラム分のビニール袋が蓄積されているのが発見された。袋の印刷はすでに分かりにくい状態となっていたが、ビニールの正体は各種食品や飲料の包装袋や包装紙であった。

動物園によると、反芻動物のダマジカは、ビニール袋を誤食すると反芻することも腸へ送り出すこともできないという。これが胃に蓄積することで摂食することができなくなり、死に至ったのだという。メスにも同様の症状がみられたため、手術を実施するとのことだ。

記事は、6年前にも同様な悲劇が発生したと紹介するとともに、動物園が草食動物エリアの入り口に「動物にとってはゴミ袋ではなく凶器です」という立て札を、死亡したダマジカの解剖図付きで掲示したことを伝えた。