公共の場に大きなボードを設置し、道行く人に「死ぬまでにしたいこと」を書いてもらう。米ルイジアナ州ニューオーリンズの女性が始めたひとつのプロジェクトが、世界400カ所以上に広がっている。
アートやデザイン、都市計画の分野で活躍するキャンディ・チャンさんはある時、親しい友人の病死をきっかけに、命について深く考えるようになった。
「ほかの人たちもこんな経験をしているのだろうか」との思いから、チャンさんはニューオーリンズ市内の空き家の壁に大きな黒板を設け、「私が死ぬ前にしたいことは――」という文字を吹き付けてみた
黒板を見かけた市民らは次々とチョークを手に取り、自分の答えを書き込んでいったという。
最初はその1カ所のために考えたプロジェクトだったが、いつしか世界中に広がり、これまで60カ国に25もの言語でボードが設置された。
「公共の場は私たちの人生を貴重な、意味深いものにしてくれる可能性に満ちている」と、チャンさんは話す。「人間はもともと墓場や聖地で一緒に悲しみ、祈り、慰め合うために人と集まるようになった」というのがチャンさんの持論だ。
チャンさんはこのほど、ボードに書かれたメッセージを一冊の本にまとめた。チャンさんによれば、世界各地で最も多かった答えのひとつは、死ぬ前に「愛したい、愛されたい」と願う声だった。ニューオーリンズのボードには「死ぬ前に宇宙人とサラダを食べたい」というメッセージにだれかが矢印を付け、「死ぬ前にこの人と結婚したい」と書いていた。「彼女を見つけて最後にもう一度キスをする」(米イリノイ州)、「本当の恋人を見つける」(北京)と書いた人もいた。
死ぬまでに「私自身と折り合いをつける」(米ワシントン)、「絶望感を乗り越える」(米バージニア州)、「死への恐怖感をなくす」(ペルー・トルヒーリョ)など心の健康を願う人もいれば、「徒歩で世界を旅する」(カザフスタン・アルマトイ)、「バイクに乗って南米横断」(アルゼンチン・コルドバ)、「妻をリバプールへ連れて行く」(米ニューハンプシャー州)と、旅を夢見る人もいる。
「命を救う」(アラブ首長国連邦・ドバイ)、「だれかを最高に幸せな気分にする」(米ウィスコンシン州)、「公正な社会を実現する」(スペイン・マドリード)と人助けを望む声や、「祖母の育った場所を見る」(オーストラリア・タウンズビル)、「両親の自慢の種になる」(米ネバダ州)、「娘の卒業を見届ける」(ニューオーリンズ)、「おじいちゃんになる」(マドリード)など家族への思いを表す声も多かった。


アートやデザイン、都市計画の分野で活躍するキャンディ・チャンさんはある時、親しい友人の病死をきっかけに、命について深く考えるようになった。
「ほかの人たちもこんな経験をしているのだろうか」との思いから、チャンさんはニューオーリンズ市内の空き家の壁に大きな黒板を設け、「私が死ぬ前にしたいことは――」という文字を吹き付けてみた
黒板を見かけた市民らは次々とチョークを手に取り、自分の答えを書き込んでいったという。
最初はその1カ所のために考えたプロジェクトだったが、いつしか世界中に広がり、これまで60カ国に25もの言語でボードが設置された。
「公共の場は私たちの人生を貴重な、意味深いものにしてくれる可能性に満ちている」と、チャンさんは話す。「人間はもともと墓場や聖地で一緒に悲しみ、祈り、慰め合うために人と集まるようになった」というのがチャンさんの持論だ。
チャンさんはこのほど、ボードに書かれたメッセージを一冊の本にまとめた。チャンさんによれば、世界各地で最も多かった答えのひとつは、死ぬ前に「愛したい、愛されたい」と願う声だった。ニューオーリンズのボードには「死ぬ前に宇宙人とサラダを食べたい」というメッセージにだれかが矢印を付け、「死ぬ前にこの人と結婚したい」と書いていた。「彼女を見つけて最後にもう一度キスをする」(米イリノイ州)、「本当の恋人を見つける」(北京)と書いた人もいた。
死ぬまでに「私自身と折り合いをつける」(米ワシントン)、「絶望感を乗り越える」(米バージニア州)、「死への恐怖感をなくす」(ペルー・トルヒーリョ)など心の健康を願う人もいれば、「徒歩で世界を旅する」(カザフスタン・アルマトイ)、「バイクに乗って南米横断」(アルゼンチン・コルドバ)、「妻をリバプールへ連れて行く」(米ニューハンプシャー州)と、旅を夢見る人もいる。
「命を救う」(アラブ首長国連邦・ドバイ)、「だれかを最高に幸せな気分にする」(米ウィスコンシン州)、「公正な社会を実現する」(スペイン・マドリード)と人助けを望む声や、「祖母の育った場所を見る」(オーストラリア・タウンズビル)、「両親の自慢の種になる」(米ネバダ州)、「娘の卒業を見届ける」(ニューオーリンズ)、「おじいちゃんになる」(マドリード)など家族への思いを表す声も多かった。

