中国でインターネット上の仮想通貨「ビットコイン」の取引が過熱している。取引量は日本などを抜き、世界のビットコインの3分の1が中国経由で売買されるようになった。

雑誌編集者のリュウ・シンダさん(23)は2012年に投資を始めた当初、株式や不動産への投資も検討した。しかし「人民元より安全に資産を形成できる手段」としてビットコインを選んだといい、「その仕組みを信頼した」と話す。

購入した当初、中国での取引価格は60元(現在のレートで約1000円)、売却した時は700元(約1万2000円)だった。現在まで持っていたとすれば、先週の時点で7000元(約12万円)に跳ね上がっている。

ビットコインの価格が金1オンス相当にも達する中、利益を期待してビットコインを購入する投資家はさらに増加。世界の取引量の3分の1強が、中国最大のビットコイン取引サイト「BTCチャイナ」経由で売買されるようになった。

中国での取引量は、日本のマウントゴックスや欧州のビットスタンプといったビットコイン取引所を抜いて、1日当たり10万枚、取引金額は4億元(約67億円)に達している。

この背景についてBTCチャイナのボビー・リー最高経営責任者(CEO)は、「ビットコインは新しいアセットクラスとみなされている。しかも中国は貯蓄の習慣が根強い」と解説する。

中国はここ数年で人民元の国際化を推進し、国際市場での規制を緩めて価値を上昇させてきた。しかし規制はいまだに存在し、個人が中国国外に投資するのは難しい。結果として多くがビットコインのような資産に目を向ける。

デジタル通貨は乱高下が激しく、11月にはそれまでの最高値の900ドルを記録した28時間後に500ドルまで下落した。11月29日には1242ドルに上昇している。
中国政府はデジタル通貨を正規の通貨としては認めていない。中国人民銀行の易綱・副総裁は講演で、「中国の中央銀行が近い将来、ビットコインを正規の金融商品として承認することはあり得ない」との見通しを示している。

ただし同氏は国民がビットコイン市場に参加するのは自由だと指摘。ビットコインのアイデアは興味深いと考え、長期的な観点から個人的に注視していくと述べている。

ビットコインで決済ができる店や企業も増え、中国最大のインターネット検索サイト「バイドゥ(百度)」でも一部のサービスで利用できるようになった。

しかし過去の投資で利益を手にしたリュウさんは、ビットコインバブルには距離を置く姿勢だ。「今のトレンドは誇大宣伝でしかない。(中国大手通販サイトの)タオバオやアマゾンでの買い物に使えるようになるまで、ビットコインにこれ以上の投資はしない」と話している。

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