支払いは待ったなしに
モラトリアム法(中小企業金融円滑化法)が先月末に期限を迎えた。住宅ローンの支払い猶予など、個人でも恩恵を受けてきた人が多いため、今秋以降、家を失う人が急増することが予想される。

破産予備軍は23万人
モラトリアム法は貸し付けの返済に困った中小企業や、住宅ローンの返済ができない個人などに対し、金融機関が一定期間の返済猶予措置やローンの減額措置などをとるよう求める法律。

2009年11月に期限を限った時限立法として可決成立し、その後2010年10月、2011年12月と2度に渡って延長されてきた。

この法律の成立により、銀行や信用組合などの金融機関は、債務者から相談があったときには、できる限り返済の猶予など、相談に応じることが求められるようになった。

債務者への対応は「努力義務」ではあるが、対応の内容を詳細に金融庁に報告しなければならないため、恩恵を受けた個人や企業は数多い。住宅ローン債務者では2013年末時点で、約23万人がモラトリアム法により、返済猶予などの措置を受けている。

期限切れで差し押さえ、競売
先月末、ついにそのモラトリアム法が期限を迎えた。同法では、支払いが猶予されている間に、経済的な状況を好転させ、返済体制を整えられるよう、時間的な余裕を与えるものだ。

ただ、日本経済は株価が少し上がった程度で、賃金水準は低迷したままであり、返済能力を得た人はそれほど多くない。経営コンサルタントの大前研一氏は、同法を再々延長しなければ、中小企業10万社がつぶれると予想する。

住宅ローンについても、支払いに行き詰まって家を差し押さえられ、競売にかけられてしまう人が急増するものとみられており、その数は5万世帯とも10万世帯とも見積もられている。


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