人気スパイ映画「007」シリーズの最新作「スカイフォール」が公開された中国で、検閲当局が作中の一部場面を削除したり字幕の字句を変えたりする介入を行っていたことが24日までにわかった。

米芸能娯楽メディアの「ハリウッド・リポーター」などが伝えた。中国で21日に公開された同映画では上海やマカオもロケ地となっていた。また、中国の国内映画のチケット販売増を図るため「スカイフォール」の公開日を故意に遅らせたとの見方も出ている。

ハリウッド・リポーターによると、抹殺された場面は上海の超高層ビルの警備員がジェームズ・ボンドも行方を追うフランス人暗殺者に射殺される箇所。マカオのカジノでボンドが女性に入れ墨の由来などを尋ねた場面で、若い時に売春婦として生活していたことを明かすセリフが犯罪組織との関わりを示唆する言葉に変えられてもいた。

また、中国メディアによると、映画で悪役となった英国対外情報部(MI6)元要員の過去について、英国による中国への香港返還を遅らせる任務に当たっていたことを示すセリフが削除された。
上海の映画産業コンサルタントによると、中国内で公開される全映画には検閲当局の承認が必要。過去には「メン・イン・ブラック3」「パイレーツ・オブ・カリビアン:ワールド・エンド」で不適当とされた場面が除去されたことがある。

社会騒乱や宗教、政治問題、セックス、暴力を扱った場面は特に精査の対象となる。背景には、中国ではまだ映画の評価制度が確立しておらず、一般鑑賞に適切な基準の選択が検閲者に一任されている事情があると指摘した。

中国の国産映画製作者は、検閲者を満足させることは常識的な判断の1つであり、中国でビジネスを展開する上での常とう手段と説明。外国映画は中国を題材にする時に慎重であるべきだとし、肯定的、否定的な要素を交えて描くことが必要と述べた。

中国当局は昨年、米国映画の輸入枠を緩和したが、本数はそれまでの20本から34本に増えただけだった。米映画製作者は制約を克服するため中国の製作者と組み共同製作作品として売る対抗策を講じているが、必ずしも満足すべき結果には終わっていない。

上海の映画産業コンサルタントによると、映画業界には当局は国産映画を優遇するため他の映画の公開日を操作しているとの憶測が根強い。「スカイフォール」と年内に上映予定のファンタジー映画「ホビット」もこの操作の犠牲になった可能性がある。「12月は通常、輸入映画が1本も公開されず国産映画のみとなる時期」と話した。


$ビッグパンダの日記


ビッグパンダの日記