安全確保のため、脅迫者の要求に従え
コミックマーケット83において、人気マンガ「黒子のバスケ」に関連する商品の提供を禁止するよう、警察側から要請があったことを8日、準備会が発表した。同マンガについては脅迫が相次いでおり、参加者の安全が確保できないためだという。

相次ぐ脅迫状によるイベント中止
「黒子のバスケ」は「少年ジャンプ」(集英社刊)に連載されている人気マンガ。今秋から、作者である藤巻忠俊氏に恨みがある、とする脅迫状が相次いで届いており、多くの関連イベントなどが中止されてきた。

12月22日、23日に千葉県幕張メッセで開催される「ジャンプフェスタ2013」では、同作品関連のイベント・展示・関連商品の販売が中止される。

大阪のアニメイト天王寺店が11月23日にオープンする予定だった「黒子のバスケ」×アニメイトカフェ天王寺も開催が見送られた。

今回、12月29日から東京ビッグサイトで開かれる「コミックマーケット83」でも、同人誌やグッズの頒布が禁止されることで、脅迫状を送ればイベントが中止される、という対応が当たり前のようになってしまった。

テロに屈しないのが国際的なルール
コミックマーケット準備会の発表によると、同マンガ排除については、会場を貸し出す東京ビッグサイト、警察からの強い要請があったという。

東京ビッグサイト側は「『黒子のバスケ』を扱うなら、来夏以降、会場を貸さない」と要求。警察も「続けたいのであれば仕方ないのでは」とこれに同調したとされる。

テロや脅迫には屈しない、というのは国際的なルールの一つだ。一度屈すれば、要求は際限なくエスカレートするためである。1970年に発生したよど号ハイジャック事件では、「人命は地球より重い」として、日本政府は犯人の要求をのんだ。

国内では人命重視の姿勢を評価する声もあったが、国際的には「愚策」として激しい非難を浴びた。「黒子のバスケ」脅迫事件に対する警察の対応も同じく、国際的なルール違反、として糾弾されるべきものだ。

脅迫があるなら、妥協により安全を図るのではなく、徹底した警備体制を敷き、犯人を検挙するのが警察の職務である。

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