侠客(きょうかく)の清水次郎長ゆかりの神社の拝殿などが昨年11月、少年3人の火遊びで全焼し、神社側が3人と保護者4人らに再建費などの一部として約1億2千万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁に起こしたことがわかった。神社側は保護者には監督義務があるとしているが、被告側は「監督責任は果たしていた」などと主張し、争っている。

 この神社は、静岡市清水区の美濃輪(みのわ)稲荷神社。次郎長の生家に近く、次郎長が寄進したことを示す本名の「山本長五郎」の文字が石柵に刻まれている。

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次郎長ゆかりの神社に放火の疑い 少年3人逮捕「おもしろくて火つけた」
次郎長ゆかりの神社として知られる静岡市清水区の美濃輪稲荷(いなり)神社で11月、本殿が全焼した火災で、静岡県警清水署は8日、非現住建造物等放火などの疑いで、同区に住む少年3人を逮捕した。調べに対し、3人は「おもしろくて火をつけた」などと容疑を認めているという。逮捕されたのは、土木作業員の少年(18)と無職少年(18)、私立高1年の少年(15)で、地元仲間とみられる。逮捕容疑は、11月26日午後9時15分から10時半までの間に、美濃輪稲荷神社の木造の本殿約197平方メートルにライターで火をつけ、全焼させたとしている。
宮司の男性(64)ら家族5人が住む社務所にも火をつけ焦がしたほか、本殿に隣接する神社のしめ縄の一部なども燃やしたという。同署によると、現場に落ちていた遺留品や目撃情報などから、3人の関与が浮上した。 同神社近くには、「海道一の親分」と呼ばれた清水次郎長の生家があり、次郎長は幼少期に神社境内で遊んでいたといわれている。



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