伝説の人魚が実在するかどうかをめぐり、米海洋大気局(NOAA)は「半人半漁の海の妖精」の存在を裏付ける証拠はない、とする公式見解をウェブサイトに掲載した。

この発表についてNOAAの報道官は「人魚についての質問が最近になって幾つか寄せられた」「ドキュメンタリー番組や映画で取り上げられたことが発端かもしれない」と話している。

米放送局ディズニーチャンネル傘下の「アニマルプラネット」は5月に人魚をテーマとした2時間番組を放送し、「人魚の存在とその姿、今に至るまで身を隠してきた理由」をドキュメンタリータッチで検証。海洋学の専門家や写真家などを多数登場させ、NOAAの元職員も浜辺に打ち上げられたクジラや米政府の秘密主義などについてコメントしていた。

同局のサイトによれば、この番組は「実際の出来事と科学理論に基づいたSF」という位置づけだった。しかしネットでは番組の内容についてさまざまな論議が交わされ、中には真剣に受け止めて「地球上に人類は自分たちしかいないと考えるのは身勝手だと思う」とコメントした視聴者もいた。

人魚をテーマとしたフロリダ州のテーマパーク「ウィキ・ワチー・スプリングス」広報のジョン・アサンソンさんはNOAAの見解について、「人魚はここウィキ・ワチーにいる」と力説。子どもたちから人魚が実在するかどうか尋ねられた場合には、「サンタクロースなど伝説のキャラクターと同様に、常に肯定している」「実在しないと教えたりはしない」という。


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