1-3月期の世界スマートフォン(多機能携帯電話端末)市場で、サムスン電子が再び米アップルを制して首位を奪還した。両社は昨年から、四半期ごとに1位をめぐりしのぎを削っている。

米経済誌フォーブス(電子版)が2日、金融系調査会社キャナコード・ジェニュイティの市場分析報告書を基に報じたところによると、サムスン電子は1-3月期に世界市場で4100万台のスマートフォンを販売し、シェア28.2%を獲得したという。アップルは3260万台でシェア22.4%となり、昨年10-12月期に奪還した1位の座を再びサムスン電子に明け渡した。

3位はノキア(8.6%)、4位はブラックベリーを手掛けるリサーチ・イン・モーション(7.6%)で、両社とも昨年10-12月期から順位は変わらなかったが、シェアが大きく落ち込んだ。昨年10-12月期のシェアはノキアが12.5%、リサーチ・イン・モーションが8.5%。5位は中国の華為技術(ファーウェイ、5.8%)だった。

サムスン電子が1位を奪還したのは、昨年11月に発売した「ギャラクシーノート」が500万台売れるなど、ヒット商品が続いたためと分析される。フォーブスは「サムスン電子がさまざまな価格帯と機能を持つ豊富な製品ラインアップで、欧州とアジアで競争力を発揮した」と分析した。一方、アップルは昨年10月から販売している「iPhone(アイフォーン)4S」の発売効果が薄れ、1-3月期の販売台数が前四半期に比べ減少した。同社は昨年10-12月期には23.6%のシェアを獲得し、サムスン電子(23.2%)を制した。

韓国証券会社の大半も、フォーブスと同様の見方を示している。東部証券は、サムスン電子が1-3月期に4300万台以上のスマートフォンを販売し、シェア1位を獲得したと分析した。大信証券も、サムスン電子のスマートフォン販売台数を4500万台以上と予測した半面、アップルは4000万台に届かなかったと分析している。

証券業界は、サムスン電子がスマートフォンの販売好調を追い風に、1-3月期に5兆ウォン(約3675億円)以上の営業利益を計上し、過去最高の業績を達成すると見込んでいる。特に、情報通信部門だけで3兆7000億ウォン(約2720億円)以上の営業利益が見込まれるとしている。スマートフォン市場のシェア調査で最も信頼性の高いストラテジー・アナリティクス(SA)の調査結果は、5月初めに発表される。


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