フォーブスの長者番付で、日本では、サントリーの佐治信忠氏は常連だった。昨年も6700億円で2位につけていたのだが、今年はランキングから消えているのだ。にわかに信じがたい話ではあるが…。

 考えられる可能性は次のようなところだろう。
【1】全資産を他人の名義に変更した
【2】載せ忘れ
【3】資産が10億ドル未満になっていた

 最も可能性が高いのは【2】ではないかと考え、まずは集計元のフォーブスに連絡を入れたが現時点で回答は得られていない。だが、「落選リスト」なるものに「Nobutada Saji」の名前があった。【3】の可能性だが、会社の業績自体は好調で2010年12期の売上も前期比10%以上増の約1兆7000億円となっている。たった1年で、6000億円を使い切ることは考えにくい。

 それならば、やはり【1】。考えられるのがキリンとの経営統合を協議している際に、株式の名義を変更した可能性だ。佐治氏は、サントリーの親会社「寿不動産」の株式を約5%保有。鳥居、佐治の両家で分け合う形で保有しているが、経営統合の手続きで、何らかの動きがあったのではないか、と推測される。

 ただ、周辺をあたったが、現時点では、それらしき形跡は確認できなかった。また、サントリー広報部にも問い合わせたが、情報は入っていなかった。

 消えた6700億円。今年のフォーブス長者番付最大の謎だ。

ここまでが昨年のブログです





フォーブスの長者番付の日本版が発表され、昨年は名前がリストから外れていたサントリーの佐治信忠氏一族が、77億ドルで復活し2位に入った。1位は3年連続でファーストリテイリング創業者の柳井正氏だった。



佐治信忠氏
 佐治信忠氏一族と言えば、フォーブスの日本版大富豪ランキングの上位常連であり、毎回70億ドル以上の資産評価をされてきた。直近では、2010年が2位で、昨年がランク外で、今年が2位に返り咲いた。

 昨年、フォーブスは電子版で「プライベートカンパニー(寿不動産)の詳細を調べるために、リストから外した」との見解を掲載した。

 集計期間中に、寿不動産の筆頭株主であった鳥井春子さん(9.21%保有)が亡くなっており、その名義がどうなったのか判明していなかったため、精査することが必要との判断になったと見られる。また、同社は資産評価が簿価の上に、約9割を保有するサントリーが未上場のために、全貌が掴みにくいということもあっただろう。

 金融庁に2011年3月31日に提出した「親会社等状況報告書」によると、現在はサントリー芸術財団が13.81%の筆頭株主になっている(春子さんの株式が寄付された)。

 春子さんは99歳で、相続問題はサントリーにとって懸案事項でもあった。同財団は公益法人で、公益法人に寄付した際には相続税の対象としない特例がある。ファミリーの外に流出することなく、一族に資産が残った形だ。もちろん、流出していれば2位には入っていないだろう。


ビッグパンダの日記