プロ野球ダルビッシュ有投手の米大リーグ移籍の交渉が18日(日本時間19日午前7時)に締め切られる。契約締結のカギを握るのは代理人(エージェント)。実は、これがとんだ曲者で、多くの日本人選手が苦しめられているというのだ。選手のために働く…いや、選手を働かせて巨額の報酬を受け取る、という声も挙がっている。
■報酬は年俸の5%
「選手の契約を、商品先物取引にした」
あるスポーツ紙プロ野球担当記者が、こう話した。果たして将来どのくらい活躍するかわからない選手に対して、高額でしかも複数年の契約を勝ち取るエージェントと呼ばれる代理人たち。年俸が高騰した影には彼らの存在があり、「人身売買」「商品先物取引」とまで言われるようにもなった。
07年に松坂大輔選手がボストン・レッドソックスと契約した際の代理人スコット・ボラス氏は過去には、アレックス・ロドリゲス選手のテキサス・レンジャースとの2億5200万ドルの10年契約を結ばせている。これは当時の米プロスポーツ史上最高額となった。
報酬は年俸の5%。ロドリゲス選手の例を取るなら、10年で約1億2600万ドルとなる。年俸を釣り上げるはずである。ボラス氏は、人工滝もある豪華なオフィスを構えており、景気の良さを物語っている。
選手と代理人は契約金を釣り上げれば「WIN―WIN」の関係になる。たいへんな人気商売である一方で、競争もひじょうに激しいのだという。
■実は開店休業状態の代理人も多い
米大リーグ事情に詳しい記者によれば、実は、こうした代理人になるための専門学校もあるのだとか。NFL、NBA、MLB、NHLと米国の4大スポーツ団体それぞれが、代理人の資格を与えた者だけが営業することができる仕組みになっている。
ほとんどが1種目に絞って営業をしているといい、2種目以上の人はごく少数だという。しかし、商売を始めても契約選手が誰ひとりいないという「開店休業状態」の代理人も多くいるそうだ。先に紹介したスコット・ボラス氏、さらにはダルビッシュ投手を担当するアーン・テレム氏らは数少ない売れっ子なのだ。
選手は引退しても、新しい選手は出てくる。つまり、一度、業界内で確固たる地位を確立してしまえば、半永久的に儲けられるようになっている、うまい仕組みのビジネスなのだ。
ただ、「お金優先」で不幸になる選手もいることから、契約金の釣り上げとの批判は米国でも大きい。
■日本人選手も実態を知るべき
例えば、その一番の被害者が日本の選手ではないかとの見方もある。
シアトルマリナーズと150万ドルの1年契約を締結した岩隈久志投手。前年の入札制度を使った移籍交渉は決裂しているが、その原因は「条件の釣り上げを狙った代理人を信用しすぎた」(関係者)とも言われている。
本当に「お金よりも野球」と考える日本の選手は多く、代理人に苦しめられている現状もあるようだ。もちろん、野球選手が契約交渉術を学ぶ姿など、ファンは見たくないだろう。そんな夢のない光景はうんざりだ。しかし、選手も当事者だけに、もっと勉強は必要だろう。
日本ではまだ代理人交渉は、コストの関係もあり、高年俸の選手が使っているくらいだ。あまり拡大する市場ではないように見える。やはり、ケタがひとつ違う米国だけに成り立つのが代理人ビジネスなのだ。今後は、日本の選手もそうしたビジネスとしての背景も知っておいた方が良いだろう。
■報酬は年俸の5%
「選手の契約を、商品先物取引にした」
あるスポーツ紙プロ野球担当記者が、こう話した。果たして将来どのくらい活躍するかわからない選手に対して、高額でしかも複数年の契約を勝ち取るエージェントと呼ばれる代理人たち。年俸が高騰した影には彼らの存在があり、「人身売買」「商品先物取引」とまで言われるようにもなった。
07年に松坂大輔選手がボストン・レッドソックスと契約した際の代理人スコット・ボラス氏は過去には、アレックス・ロドリゲス選手のテキサス・レンジャースとの2億5200万ドルの10年契約を結ばせている。これは当時の米プロスポーツ史上最高額となった。
報酬は年俸の5%。ロドリゲス選手の例を取るなら、10年で約1億2600万ドルとなる。年俸を釣り上げるはずである。ボラス氏は、人工滝もある豪華なオフィスを構えており、景気の良さを物語っている。
選手と代理人は契約金を釣り上げれば「WIN―WIN」の関係になる。たいへんな人気商売である一方で、競争もひじょうに激しいのだという。
■実は開店休業状態の代理人も多い
米大リーグ事情に詳しい記者によれば、実は、こうした代理人になるための専門学校もあるのだとか。NFL、NBA、MLB、NHLと米国の4大スポーツ団体それぞれが、代理人の資格を与えた者だけが営業することができる仕組みになっている。
ほとんどが1種目に絞って営業をしているといい、2種目以上の人はごく少数だという。しかし、商売を始めても契約選手が誰ひとりいないという「開店休業状態」の代理人も多くいるそうだ。先に紹介したスコット・ボラス氏、さらにはダルビッシュ投手を担当するアーン・テレム氏らは数少ない売れっ子なのだ。
選手は引退しても、新しい選手は出てくる。つまり、一度、業界内で確固たる地位を確立してしまえば、半永久的に儲けられるようになっている、うまい仕組みのビジネスなのだ。
ただ、「お金優先」で不幸になる選手もいることから、契約金の釣り上げとの批判は米国でも大きい。
■日本人選手も実態を知るべき
例えば、その一番の被害者が日本の選手ではないかとの見方もある。
シアトルマリナーズと150万ドルの1年契約を締結した岩隈久志投手。前年の入札制度を使った移籍交渉は決裂しているが、その原因は「条件の釣り上げを狙った代理人を信用しすぎた」(関係者)とも言われている。
本当に「お金よりも野球」と考える日本の選手は多く、代理人に苦しめられている現状もあるようだ。もちろん、野球選手が契約交渉術を学ぶ姿など、ファンは見たくないだろう。そんな夢のない光景はうんざりだ。しかし、選手も当事者だけに、もっと勉強は必要だろう。
日本ではまだ代理人交渉は、コストの関係もあり、高年俸の選手が使っているくらいだ。あまり拡大する市場ではないように見える。やはり、ケタがひとつ違う米国だけに成り立つのが代理人ビジネスなのだ。今後は、日本の選手もそうしたビジネスとしての背景も知っておいた方が良いだろう。