◇事業者も規制、資金断つ 関係禁じる包囲網全国に
 なるほドリ 10月1日に東京都の暴力団排除条例が施行されるそうだけど、どんな内容?

 記者 文字通り、都民の生活や経済活動から暴力団を排除するための条例で、暴力団の資金源を断つことが狙いです。最大のポイントは暴力団だけでなく、一般の事業者も規制の対象になっている点です。

 Q どんな行為が規制されるの?

 A 条例が禁じるのは、事業者が「暴力団の威力を利用する目的」や「暴力団の活動を助長する目的」で利益を供与する行為です。威力の利用というのは、不動産業者が地上げのために暴力団やフロント企業を使うケース、活動の助長というのは、みかじめ料を払ったり、暴力団と知っていながら会合場所を提供するケースなどが想定されています。公安委員会は関係遮断を求める勧告を行います。

 Q 従わないとどうなるの?

 A 暴力団の「密接交際者」と認定され、事業者名を公表されてしまいます。それでも関係を断ち切らないと、威力利用の場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

 Q 名前が公表されたら大変だね。

 A 銀行などの金融機関は、取引先が暴力団と判明した場合に契約を解除できる「暴力団排除条項」を導入しています。このため密接交際者と認定されると融資が止まってしまう可能性があります。自治体も公共工事からの暴力団排除を掲げているので、工事に参入できなくなるでしょう。暴力団との付き合いが、企業存続を危うくする時代なんですね。

 Q 暴力団との関係がなかなか断ち切れない業者もいるかもしれないね。

 A 条例施行が、関係遮断のきっかけになることが期待されています。条例では、利益供与の事実を自己申告した場合は勧告などの措置を取らないと定めていますし、警視庁も暴力団からの報復などに備えて身辺警護対策を拡充します。

 Q 他府県でも条例は制定されているの?

 A 細かい違いはありますが、同様の条例を制定しており、10月1日に東京都と沖縄県で施行されることで全都道府県が出そろいます。特に東京は経済活動の中心地で、芸能関係の業者も集中しています。大きなインパクトを与えることになるでしょう。(社会部)

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 ◇暴力団排除条例に抵触する恐れのある行為の具体例(警視庁への取材に基づく)
 <暴力団の威力を利用する目的で利益を供与する行為>

・暴力団を使って入居者を追い出す地上げ

 <暴力団の活動を助長する目的で利益を供与する行為>

・みかじめ料や用心棒代の支払い

・暴力団の会合の場所提供

・暴力団員が使う車の防弾仕様への改造

・暴力団の活動に使われることを知りながらの融資




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