1位は日産自動車のカルロス・ゴーン氏で9億8200万円、2位はソニーのハワード・ストリンガー氏で8億6300万円となり、前年同様に外国人経営者2人で決定。日本人トップは3位の大東建託前会長の多田勝美氏で8億2300万円となった。

 米経済誌フォーブスによると、総資産は29億ドルで長者番付は日本で9位、世界では393位に入っている。

 今回の役員報酬ランキングでは、“退職金長者”が上位10人のうち多田氏をはじめ高額の退職慰労金を受けた役員が4人入っている。そのあたりの是非も含めて見ていきたい。

 ◆上場企業役員報酬ランキング2011(名前、役職、報酬額)=敬称略
1 カルロス・ゴーン    日産自動車CEO  9億8200万円
2 ハワード・ストリンガー ソニーCEO    8億6300万円
3 多田勝美        大東建託前会長  8億2300万円
4 高田重一郎       タカタ前会長    6億9500万円
5 榊原秀雄        エース交易相談役   6億1800万円
6 里見治         セガサミーHD会長 6億1500万円
7 三津原博        日本調剤社長   5億7200万円
8 フィッシャー      資生堂専務     4億4300万円
9 木下守         ジーセブン会長  4億4200万円
10 松浦勝人        エイベックス社長   4億800万円

 退職慰労金という制度が日本企業の役員には存在する。東京電力もすでに廃止しているなど今後は株主の目も厳しくなる部分ではあるだろう。ちなみに10位以内に入った4人は次のとおり。

・多田勝美氏 6億4900万円
・榊原秀雄氏 5億9800万円
・高田重一郎氏4億6100万円
・木下守氏  3億9400万円
(金額は退職金)

 今回、多田氏が日本人で1位になった要因はまさに退職慰労金にある。支給額は6億4900万円。当然ながら、株主総会の場でも諮られたというが、関係者によると、異論はまったく出ずに、スンナリと通ったそうだ。

 金額の算定方法は各社によって違うため、功績、年数など係数がまちまちでわかりにくい。まだ、日本では役員報酬の個別開示の制度まではないのだが、HOYAでは個別開示を要求する株主提案も出されて、賛成が過半数に迫るなど、株主の目は厳しくなる一方だ。今後はスンナリとはなかなか行きそうにない。

 今回、名前を挙げた4人は平たく言えば、とりあえず勝ち逃げしたということになる。

 多田勝美氏は、東京都内でも屈指の高級住宅街の田園調布に家を構えている。約4000平方メートルの広い敷地。また田園調布ではルール化されている庭木が高く生い茂っており、敷地内をうかがい知ることはできない。

 1992年に所有権は移転し、土地には41億円の根抵当権が設定されている(現在は解除)。不動産業者によると、田園調布3丁目の中でもかなり良い場所にあるため、1坪あたりで300万円以上で実勢取引がなされているのではないかという。

 土地名義は多田氏本人だが、ただし、建物に関して、東京地方法務局の担当者は「職員が複数がかりで探しても見つかりませんでした。考えられる可能性としては、未登記ということです」という。

法務局によると、固定資産税、都市計画税の計算にあたって登記は必要であるが、建物を新築してから1カ月以内に申請しない場合には、10万円以下の過料が課せられるという。

 ただし、実際に過料が課せられた前例は聞かないという。

 一般的には相続の際に面倒になるだけだろう。ちなみに、昨年日本人で1位だった大日本印刷の北島義俊社長は、自宅を資産管理会社名義にしており、相続対策を行っていた。多田氏は相続対策は特に行っていないということなのか。

11 古森重隆        富士フィルム社長   3億9800万円
12 松村謙三        プリヴェ社長    3億9400万円
13 金川千尋        信越化学工業会長  3億8300万円
14 稲葉善治        ファナック社長   3億7800万円
15 北川淳治        ITホール相談役  3億6200万円
16 北島義俊         大日本印刷社長   3億5300万円



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