「感動しろ!感動しろ!感動しろ!」

・・・と、詠ったのは、山田かまち。

17歳の心は、絶えず感動の嵐が渦巻いていたんだろうと想像する。

「箸が転んでもおかしい年頃」と言われる思春期をとうに過ぎ、
20歳ごろから感覚は変わってないとずっと思っていたが、
気が付いたら、それなりな人生の経験を積んで来た私は、
日々起こる様々なことに前ほど動じなくなり、
大人の分別、オトナの振る舞いを覚え、オトナの落着きも身につけてしまっていた。
つまり、箸が転んでも笑えない私になって来ていた。

大人になったなーと思うのは、そういうことに気が付いた時かな。

あと、お世辞の褒め言葉が、
「カワイイ」から「キレイ」にいつの間にか変わってしまったことにも、
大人になったんだ、、、と感じた。

それがいいのか悪いのか。
いや、それがフツーなのか?
人って、そうなってしまうのかな?

・・・・なんて、思っていた5月末。
何気に手帳を確認していたら気が付いた。

「あ!明後日は、コステロのコンサートだった!」

そう、ここブリュッセルに来たちょうど1年前ぐらいに、
エルヴィス・コステロのヨーロッパツアーのチケットを手に入れたのでした。
この間の秋(11月)に開催される予定だったのが、
コステロのお父さんが調子悪くなったとかで、コンサートは延期に。
で、その延期された日が、5月31日だった。

あんなにチケット取った時は楽しみにしていたのに、
すっかり忘れていた私。

でも、おもしろいことに、前の日から、ドキドキしてて。
なんか、おしりのすわりが悪いっていうか(笑)

当日も、めちゃめちゃソワソワしてる自分がいて。

ソワつきすぎて、出かける準備が遅れ20時からの開演ギリギリに会場へ。


けっこうな人が集まっていて、当然、ダフ屋もいる。

私の席は、残念ながら2階。一応、中央だけど。
会場に入るが、誰もチケットをチェックしない。
さすが!ベルギー(笑)
いいのか、これで。笑

・・・と、突っ込みながら自分の席へ。
座ったものの、ドキドキして心臓が破裂しそう。
待ってられない!!!!!!
でも、20時になっても始まらない。
そして、席はまだ埋まり切っていない。
さすが!ベルギー(笑)
コンサートもベルギー時間か?

ようやく席が全部埋まり始めた頃、コステロ本人が登場!!!!!

そして、めくるめくコステロの世界へ!

すごい、ほんとすごい!
何度も鳥肌が立った。
そして、気が付いたら泣いていた。

ココロがイタイほど震えるほど感動するって、こういうことなんだ。
頭の中が空っぽになって、曲を聞く度に、
懐かしい何かの映像のような感覚が頭の中に浮かぶ。

実に様々な楽曲をほぼ一人で演奏して歌う。

アンコールの最後の方で、私の携帯電話のシステムアラート着信音にしていた曲が流れるw
「Accidents Will Happen」

いっきに、仕事をしていた時の感覚がよみがえった。
いつの間にか、こんな「感覚」までもが薄れていたんだ、ということを、
あらためて気が付かされた。

夜中に自分一人のワンルームマンションで鳴り響く、メールのアラート。
着信数が多すぎで、着信音が、途中で妙なフーガのように追いかけ繰り返される。
なんとか収まってくれ、と脳から血が出るような気持ちで祈りながら、
ノートPCを立ち上げ、状況を確認しながら、別の携帯電話でメンバーに電話を入れる。
ひたすらなり続けるこの曲は、ほんとに最後は悲鳴に聞こえた。

そんな、真夜中の行徳のワンルームを思い出させる。
あの時の机もあの時のPCもあの時寝ていたベッドも、トイレに貼ってあったポストカードまで
くっきり思い出した。

そして、そんな日々も、すべては過去の中。


音楽の力って、すごい。
音楽の力って、スゴイ。
音楽の力って、凄い。


最後の2曲は、ピアニストのスティーヴ・ナイーヴが飛び入り参加!
否が応でも盛り上がる!


久々の感動に、感動した夜。

外に出たら、雨が降ってた。


コステロ、ありがとう。
明日から、もう少し、自分らしい自分が取り戻せる気がする。
いや、自分らしい自分を創り上げられる一歩を踏み出せる気がする。


感動をするって、こういうこと。
・・・・だと思う。

山田かまち君、あってますか?