『あなたの道』





真っ暗な夜道を手探りで歩く



月灯りを頼りに覚束ない足取りで



時に路傍の草で足を切り



立ちふさがる石ころに躓き



それでも歩は止めない



微かに揺らめく光がある



温かく優しく



胸が震えるほどの光がある



迷うことはない



いつしか夜道も目が慣れて



それほど怖いものでもなくなる



朝は程遠くても



道が途切れることはない



ただ淡々と光の方へ



歩を進めるのだ



白い本を持った細い手が



あなたを待っている



遠くの近くで



いつも見守っている人が



あなたを待っている



今はまだ見えなくても



真実はそこにある



どうかあなたの道を…






作/ロゼ